「新しい戦争映画」ダンケルク しんばさんの映画レビュー(感想・評価)
新しい戦争映画
いわゆる戦争映画は観たくなかったのですが、クリストファー・ノーラン監督の作品は観ておかないと後悔するんじゃないかと思って映画館へ。
戦場って今いるところから一番遠いように思っていたんですが、この作品を観たあとだと、戦場は非日常なんかじゃなくて、普通のひとたちが普通に生きたいと思ってそこにいる、ってことが最初にぐっと迫ってきます。
だから戦争をより身近に感じます。
それから、本当に深すぎる間がたくさんある映画です。
自分が生きるか他人を生かすか、の選択を迫られる一瞬の間。
人を傷つけるかそうしないかの選択の間。
そしてその選択をした後は劇的でもなんでもなく、あくまで日常のようにたんたんと進んでいく。
だから映画にあるべきカタルシスがない。
でもカタルシスがないのがこの映画のすごいところで、アカデミー賞候補なんて言われているゆえんかも。
戦争には英雄はおらず、カタルシスもない。
それが身にしみてわかる映画でした。
俳優さんたちすばらしい。
トムハはやっぱりすごい。
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