「余地を残して。」ダンケルク ちゃーはんさんの映画レビュー(感想・評価)
余地を残して。
分かりやすいメッセージ性もなければ、人物への感情移入もできない。観終わった後、感情の行き場所を失うような感覚になった。
何をどう思っていいのか分からない。
何をどう感じていいのか分からない。
ただそこにあったのは、圧倒的な戦場のリアルさ、人の強さ、人の弱さ、戦争の恐ろしさ、死への恐怖。とにかく恐かった。
主人公は、いわゆる主人公ではなく、大勢の中の1人に過ぎない描写でしか描かれない。30万人のうちの1人にしか過ぎない。そのリアルさ。
台詞が少なく、表情や状況から人物も出来事も捉えなければならない。ぼくのような映画をあまり観てこなかった初心者には難しく感じた。
終わった後の素直な感想。
ものすごいものを見せられた。
そんな感覚だけが残った。
そんな感覚がぼくの想像力を刺激した。
どう思おうが、どう感じようか、足りない脳みそをフル活用して。
なぜかまた観なければならない作品なんだろうと思った。
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