「ノーラン節は快調」ダンケルク 僭越さんの映画レビュー(感想・評価)
ノーラン節は快調
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陸・海・空3つの時間軸がシーンごとに切り替わるということで理解できるか身構えたけど、1つの時間軸の中では順序は前後していない(例えば最初のシーンが実は時間軸上で最後だった、とか)はないから難しいことは無かった。乱暴に言えば、「プライベート・ライアン」の冒頭20分みたいなシーンだけで110分間の「間を持たせる」仕掛けとして、並行の軸をミックスするノーラン監督お得意の節回しを注入することで、しのいでいるんだと思った。
事前の宣伝記事でしきりに「体験」が押し出されていた。映画を観るということが体験なのは当たり前だから、逆に考えて、「体験」以外に取り上げるポイントというのはそんなにないんだろうなと観る前から思っていたが、果たしてそのとおりだった。だからダメだ、というのではなく、そういうノーラン節を楽しむ110分だし、実際に楽しい。
大阪のIMAX次世代レーザーで鑑賞した。スクリーンがデカい! 縦に長い! でも、描写されていることの本筋はちゃんと中心部にあるし、上下の部分が何か謎めいた描写をしているというわけではなくて、空や雲や海や浜辺のうたかたがあるだけだから、非IMAXでほんとうに不十分なのかはよくわからない。
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