「緊迫感の連続」ダンケルク chaiさんの映画レビュー(感想・評価)
緊迫感の連続
映像、音楽、効果音が渾然一体となり押し寄せてくる。
撤退を余儀なくされたイギリス軍。
ここから脱出できるのか。
とてつもない緊迫感だ。
台詞を最小限に抑えその映像に全てを託す。
あえてストーリーを追わせない。説明も最小限。
凄かったの一言。
陸、海、空そして一週間、1日、1時間と時系列そして空間を巧みに編集して見るものをその場にいるかの様に誘導していく。
映像を目を凝らして見ていないと自分がどの場所、どの時間にいるのか混乱してくるだろう。
戦場とは常に混乱しているという特異な状況なのだろう。
この緊迫感はあたかも自分が戦場にいてどんどん逃げ場を失って絶望していく様だ。
106分と最近の映画では短いと思うがそれでいいのだ。
長いだけの昨今の映画にこの映画を見習ってほしい。凝縮された映画は時間を忘れさせてくれる。
流石クリストファー・ノーラン監督が作り上げた作品。
僕が見た回はデジタル映像上映だがノーラン監督の意向でフィルム上映があるという。
こだわりの映像を見なければと思わせる映画だった。
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