劇場公開日 2017年3月25日

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「映像は良いが粗雑な設定と物語」キングコング 髑髏島の巨神 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5映像は良いが粗雑な設定と物語

2021年9月25日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

総合:65点 ( ストーリー:20点|キャスト:70点|演出:75点|ビジュアル:85点|音楽:65点 )

 いったいどういうことかもよくわからないまま、とりあえず巨大生物が暴れる。島には原住民すら存在している。『地獄の黙示録』のような描写もある。

 キングコングはさっきまで人を殺していたかと思いきや別の人は助けるとは、どれだけ人の善悪や敵意を一瞬で判断する高い知性と判断力を備えているのだろうか。そんな物語と設定は大した意味はないようで、映像とへんてこ生物の登場を楽しむ作品のようだ。
 だがやたらと粗雑で突っ込みどころの多い物語は、いかに映像の迫力を主軸とした作品といえど全体の質感を下げている。一瞬で回転翼機全てと大勢の部下を失う無能な指揮をして、圧倒的に不利で勝ち目のない状況で、まだ脱出よりも部下のために戦うことに固執し予想通り部下を無駄死にさせるパッカード大佐にも呆れた。波乗り馬鹿だが指揮官としては有能で部下からの信頼も厚いキルゴア中佐を少しは見習ってほしい。

 そんなわけで最初はそれなりに迫力を楽しんでいたが、だんだんと粗が目立ち観終わった後に何かすっきりしなかった。巨大生物たちがすぐそばにいても気配すら感じることが出来ないやたらと鈍い登場人物たちはそれほど魅力はなかったが、大暴れした怪物たちにキャストの点数をつけておく。

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Cape God