劇場公開日 2017年4月1日

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「いったい、誰に見せたいの? ワーナーの傑作セルフパロディ!」レゴバットマン ザ・ムービー Naguyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0いったい、誰に見せたいの? ワーナーの傑作セルフパロディ!

2017年4月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

アニメ作品に決定打が打ち出せないWAG(ワーナーアニメーショングループ)らしい、変化球な作品。同スタジオ製作の"総合パクリアニメ"「ひるね姫」はボロボロだしアニメ作品に決定打が打ち出せないWAG(ワーナーアニメーショングループ)らしい、変化球な作品。同スタジオ製作の総合"パクリ"アニメ(笑)、「ひるね姫」はボロボロだし。がんばれー。

世界的なブロック玩具レゴ(LEGO)による、"バットマン"キャラクターが活躍するアニメ。名古屋市にオープンする「レゴランド・ジャパン」と同日公開であるが、LEGOで街並みを作られても、"東武ワールドスクウェア"をブロック化した"パクリ"としか見えない(入場料は2倍以上だし)。

ブロック玩具自体が、実物のコピーモデルで遊ぶことなので、コンセプトがパクリといえば、パクリだが。。この作品の出来栄えは最高である。とにかく笑える。

いわゆるパクリと大きく違うのは、正真正銘のワーナーブラザースによる"セルフパロディ"が小気味いい。とくに「バットマン」シリーズファンにはたまらない、微に入り細にわたる配慮だ。"キャラクター"の数と種類、過去のバットマン作品のオマージュがハンパない。映画ファンが笑えるギャグも多くある。映画的な事象をLEGOしちゃおう、という具合だ。

気がかりなのは、誰に見せたいのかだ。レゴやレゴランドは低年齢層向けの企画である。一方で、このマニアックなバットマンのウンチクてんこ盛りは、オトナ向けである。バットマン映画に親しみのある層をさらに絞り込んで、子供向けにはなっていない。大丈夫か?

1作目の「LEGO(R) ムービー」のほうが、CGによるLEGOの質感があった。今回はキャラクターのデフォルメが激しい。ストーリーも普遍性があって、ずっと一般ウケするものだった。

観て損はないクオリティコメディだが、この魅力は伝わるだろうか。やっぱりWAGは呪われている。

(2017/4/1 /TOHOシネマズ日本橋/シネスコ/字幕:佐藤恵子)

Naguy