「とても立派すぎる恥ずかしい映画。」ジオストーム Naguyさんの映画レビュー(感想・評価)
とても立派すぎる恥ずかしい映画。
温暖化が進行した近未来、米国主導による国際協力で作られた200個以上の人工衛星ネットワークが地球全体を包み込み、気候をコントロールしていた。そんなある日、その人口衛星が暴走して、世界各地で異常気象や災害パニックが起き始める。
3D VFXで何でもできる時代になったとはいえ、こんなオリジナリティのない映画作って、恥ずかしくないのだろうか?
「アルマゲドン」(1998)+「デイ・アフター・トゥモロー」(2004)+「くもりときどきミートボール」(2009)、しかもジェラルド・バトラー主演ということで、「エンド・オブ・ホワイトハウス」(2013)も加わって・・・。こんな寄せ集め映画は、いかにもむなしい。
あらゆる発想が陳腐なパクリだし、キモとなる首謀者の動機も幼稚。お決まりのハッピーエンドへ誘導するための伏線も二流。かといって地球温暖化への警鐘にもなっていない。
SF的な深みもなく、ほとんど説明なしでスピード展開するのは、パクリ設定であることを認めているから。ただただ自らのプロットに酔っているだけ。
ヘタにリアリティを持たせるから、まるで中身の伴わない平民が、高級スーツを着ているようなバランスの悪さ。
実写でハンバーガーを降らした方がぜんぜんいいよ。「くもりときどきミートボール」の発想の素晴らしさを再評価してしまう。
(2018/1/20 /TOHOシネマズ日本橋/シネスコ/字幕:松崎広幸)
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