「自分にとっての幸せとは。」世界一キライなあなたに smallbearさんの映画レビュー(感想・評価)
自分にとっての幸せとは。
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普通の映画だったら、最後の最後にウィルの決意が覆り、二人仲良く暮らしていくハッピーエンドが待っていると思う。しかし、この映画はそうではなかった。途中まで自分もそうなるんだろうなと思っていた。
ルイーザとウィルはお互い惹かれあっていたけれど、お互いの願いが交わらなかった。自分にとっての最良の選択が、相手にとってのそれではない。この結末を悲しいと言って良いものなのか自分にも分からない。
ウィルのように地位も名声もあり、ハンサムで人生を謳歌してきた人が突然の車椅子生活、親友と元恋人の結婚などを目の前でまざまざと見せられたら、現実を受け入れるのは到底無理だと思う。ルイーザとの未来も考えたことがあると思うけれど、この先自分が変わることはない。このままルイーザと一緒にいても、未来を奪ってしまうことになるんじゃないかと考えたから、結果的にウィルの意思は変わることはなかった。
パトリックは7年も付き合って気の毒だなと思った(笑)
夢の中の自分は昔のまま、でも目覚めると現実を突きつけられる。そんなことを繰り返して苦しみながら毎日を生きていたけど、ルイーザと出会って生活に潤いが生まれ、6ヶ月と決めた猶予を存分に生きた。家族、ルイーザのそばで逝けたことは幸せだったと思う。
尊厳死に賛成しているわけではないけれど、世の中のすべての人が、生きることが幸せと感じるわけではないと思うから、そういう選択を身近な人がしようとしていた時、自分ならどうするのかなと考えさせられました。
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