「怖がりの人にこそお勧めしたい娯楽系ホラーの傑作」死霊館 エンフィールド事件 ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)
怖がりの人にこそお勧めしたい娯楽系ホラーの傑作
『ワイルド・スピード SKY MISSION』の大ヒットでハリウッドの頂点にまで上り詰めたジェームズ・ワン監督が、再びホラーの古巣に帰ってきた。一般的にヒット作の第二弾はクオリティが落ちるものだが、本作は逆に創造性の羽根を一杯に広げ、夫婦エクソシストの挑んだよりいっそう不可解な事件を一瞬も飽きさせることなく描写。70年代のロンドン北部、エンフィールドを舞台に、超常現象を訴える少女とその家族、マスコミや研究家をも巻き込んで一大騒動へと発展していく。「来るぞ、来るぞ」と観る者を身構えさせ、そこから思いがけないウルトラCを投下してみたり、怖いだけでなく登場人物のちょっとしたセリフや表情で時に笑わせ、時にグッと胸を締め付けるなど、全編にわたってサービス精神が容赦ない。そしてやはり夫婦の愛、家族愛を丁寧に織りこみ、しっかりと泣かせるところもさすが。PG12なので、怖がりの人も怖がりすぎることなく楽しめる一作だ。
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