「外来種」パワーレンジャー U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
外来種
海外によるDCでもマーベルでもないヒーロー作品。
とてもシンプルで、まさしく子供番組の系列であった。
とかくハリウッド制作のヒーロー物には、社会的な背景が盛り込まれる。
主人公の生い立ちであったり、その周囲の状況であったり世界情勢であったり。
この作品にはそおいう物が一切ない。
主人公は高校生で、降って湧いたようなキッカケで、敵は完全な悪者だ。
そして、その敵の女性キャラが、いい意味でチープ!まるで昭和の悪役女王様を観てるかのようだった。
あの芝居は狙いなのであろうか?
「ウヒヒヒヒヒ」とオーバーな表情で笑ってたかつての悪役を彷彿とさせる。
そして、実写における街の崩壊具合が、これまたチープ!
昭和の子供番組を継承してるかのようであった。
考えてみれば、ハリウッド制作による作品は、何かしら背景が盛り込まれてある分、大人も何の抵抗もなく観れる。
だがその分、物語を理解する為の教養なり素地を求められていたりもするのではなかろうか。
だが、これはどうだ?
そんなものが全くない分、随分リラックスして観れたような気がする。
まさに!
子供番組の王道であるかのようだった。
裏を返せば、日本発の子供番組は社会的な側面からみて全く無益と言えなくもない。
所謂、直感的な楽しさにのみ特化してるとでもいうのだろうか。まあ…何に転化していくのかは、個人の度量でもあるとは思う。
今の子供番組はちょいと複雑なしがらみがあったりもするようだが。
パワーレンジャーに変身するまでの過程も念入りで、それぞれの葛藤であったり、そのキャラに照準が当てられている点が斬新だった。
ビジュアルは、さすがのCG三昧で唸る。
物語は子供向け。
ビジュアルは、子供騙しにはほど遠い!
見応えあった。
なんというか、アメコミとは違う路線のにヒーローアクションが堪能できて、それだけでも楽しかった。
名乗りのカットはオミットされてたのは、やはり合理主義的には不可解な部分であったのだろうなあと、ほくそ笑むw
巨大ロボが登場する際、爆炎があがる。
この爆炎演出は、きっと日本版へのリスペクトか、もしくは、なくてはならないものとの判断ではなかろうかw
そして、どうやら続編の構想もあるっぽい。