「“ガン・フー”と称される格闘と至近距離射撃を組み合わせた殺人スキル...」ジョン・ウィック チャプター2 よねさんの映画レビュー(感想・評価)
“ガン・フー”と称される格闘と至近距離射撃を組み合わせた殺人スキル...
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“ガン・フー”と称される格闘と至近距離射撃を組み合わせた殺人スキル、RGBを場面によって歪に強調する映像美、闇取引で使われる金貨等独特なノワール設定、全てが先進的で美しい『ジョン・ウィック』の続編。
前作のほぼ直後から始まる残酷度全開のバイオレンスと乾いたギャグが挨拶代り。ジョンが再び裏社会に引きずり込まれローマとNYで延々と繰り広げられる怒涛の殺人行脚。『男達の挽歌』や『ドーベルマン』等、80〜90年代の香港/フレンチノワールへのオマージュをそこかしこに配し、音響にまで繊細な工夫が施された殺人シーンは観客が何度も悲鳴をあげるほどに凄惨で、足を撃って動きを封じてから脳天を撃ち抜いてとどめを刺す“ガン・フー”スタイルをさらに前進させたキアヌ・リーヴスの俊敏さが際立っています。冷淡な質感のライティングで捉えた市街地での死闘には『ザ・レイド』の影響も垣間見え、どうやって撮影したのか見当もつかない超絶技巧を駆使した『燃えよドラゴン』を彷彿とさせるクライマックスまで目が離せません。『トリプルX〜』、『バイオ〜』と立て続けに活躍する新鋭ルビー・ローズの好演も印象的。
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