「【攻撃が正義なのかを問う映画】」アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場 abuさんの映画レビュー(感想・評価)
【攻撃が正義なのかを問う映画】
舞台のほとんどは室内。涼しい部屋で戦地への攻撃が決定されていく。誰もが「こんなものだろう」と知っているが、その爆撃の先には民間人が暮らしている。戦争の犠牲は正しいのか? 弱い者から死んでいく現実を突きつけられる。
戦時に人命を重んじることが、逆に滑稽に見えてしまう。その感覚こそ、この映画の怖さだ。そして命令を下す政府高官は責任を取らない軟弱者。軟弱な英国と強硬な米国という対比の見せ方も印象的だった。
ゲーム感覚で引き金を引くが、その先で死ぬのは誰なのか。問いかけは重く、突き刺さる。なぜこの映画が多くの人に届いていないのか不思議でならない。
ただしポスターは失敗だ。この映画の内容を全く表していないし、主人公は「おばちゃん」ではない。
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