劇場公開日 2016年7月2日

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「【”聖域を作る、そしてサンザシの神は居た。”今作はアイルランドで育った内気だが自然を愛する女性が、伝統的なフラワーショウで自然本来の素晴らしさを表現し、多くの人に認められる様を描いた物語である。】」フラワーショウ! NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”聖域を作る、そしてサンザシの神は居た。”今作はアイルランドで育った内気だが自然を愛する女性が、伝統的なフラワーショウで自然本来の素晴らしさを表現し、多くの人に認められる様を描いた物語である。】

2025年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

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幸せ

ー エンドロールで流れるテロップを観ると、実話の様である。-

■アイルランドのストーンサークルのある小さな町で育ったメアリー・レイノルズは、ガーデンデザイナーを夢見て、有名なガーデンデザイナー、シャーのアシスタントに採用される。
 しかし、良いように使われた揚げ句、自身のデザインノートまで盗まれて解雇されてしまう。
 だが、メアリーは、それに屈せずに世界中が注目する英国園芸協会主催の「チェルシー・フラワーショー」に挑戦する事を決意するのである。

◆感想<Caution!やや内容に触れています>

・私が若い頃に家を建てた時に、家人が一番強く求めたのは庭であった。そこで、ガーデニングや野菜を作りたいと夢を語ったのである。
 金額的にも大変だったが、とにかく庭付きの家を建てた。
 その後、庭の土を掘り返し、肥料を買って来たりして色々な花や、野菜の種を植えたのだが、これが楽しかったのである。
 今でも、我が家で消費する野菜の1/5くらいは家人が栽培した自家製である。
 そして、思うのだが、春夏秋冬、季節ごとの花が咲き、旬の野菜が取れる庭があるというのは良いモノであるなあ、と。

・今作では、自然を愛する女性メアリーが、騙されたりしながらも、自分の想いを貫き、好意を寄せる植物学者クリスティ(トム・ヒューズ)の助力も得ながら、「チェルシー・フラワーショー」に参加し、世間に認められる様を描いている。

・物語の作り方としては、やや粗い面もあるが、この映画は自然描写や自然光の使い方がとても上手くて風景描写が美しいのである。

・メアリーが、クリスティや仲間達とチェルシー・フラワーショーの審査のためにイングリッシュガーデンを作る様も、観ていて気持ち良いのである。

<勿論、エンドも素敵である。何だか、気持ちが清浄になる映画だと思う。そして、改めて思うのである。小さな自然が身近にある生活って良いな、と。
 それは、私が長年、登山をやって来たからかもしれないが、メアリーが発信するメッセージは素敵だな、と思った作品なのである。>

NOBU