「視点のひとつ」仮面ライダー1号 たけ(c)さんの映画レビュー(感想・評価)
視点のひとつ
毎年恒例の春映画で有ること、製作期間の短さ、えっ・・ゴーストも出るの?とか、こんなサイクロン見たこと無いわボケ!とか、脚本は井上敏樹、等々などなど。
ファンも苦笑いするような不安要素てんこ盛り・・・では有ったのですが、予想以上です。
と言うか、予想のナナメ上に面白い映画でしたよコレ。
いやね、確かにねライダー映画としてはゴミクソですよ、こんなのライダーじゃない!てか本郷猛じゃねーよ!!と。
看板に反して初代へのリスペクトは無いに等しい、ヒーローサイドの言ってる事は上滑り。
出しゃばりにしか見えないゴーストチーム、場面展開のたびに繰り返される変な演出ベルト効果音、17歳の小娘に呼び捨てを許す本郷猛。
確かに、確かにね駄作と評される理由は解ります。
でもね、こんなにも藤岡弘を堪能できる映画が他に有ったでしょうか?
ソードキルでさえ、特捜最前線ですら、探検中はもちろん、本家仮面ライダーであれども、ここまでの藤岡弘を見せてはくれなかったんじゃないでしょうか。
そう、かっこいいだけが藤岡弘じゃない。
各々シーンに応じて様々な表情を見せてくれる藤岡弘。
ファイターとしての藤岡弘、書道家としての藤岡弘、父親としての藤岡弘、先生としての藤岡弘、サムライとしての藤岡弘、時に恋人としての藤岡弘。
そして過去を振り返らない男として初代仮面ライダーまでをも振り返らない藤岡弘。
ああ、藤岡弘 藤岡弘。
本当に様々な藤岡弘を見せてくれる比類無き映像作品と言っていいでしょう。
お前、藤岡弘言いたいだけやんけ!
では有りません、本作はD級のライダー映画かも知れないがA級のアイドル映画だと評したいのです。
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