裸足の季節のレビュー・感想・評価
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トルコのある地方で今もある現実なのだろうと思うが、パソコンも出てく...
トルコのある地方で今もある現実なのだろうと思うが、パソコンも出てくるし、未だにこのようなことがあることを不思議にも思い、その違和感を引きずってしまい入り込みにくい。
happy-sad
『シング・ストリート』にも出てきたHappy-Sadという言葉、思春期ならだれでも通る道なんだろうけど、本気で『悲しい』運命を生まれながらに背負ってしまった少女たちが、あまりにも美しくてまぶしくて、でも何もしてやれない苛立ちすら感じながら観ました。
自由に恋愛できる国に生まれたのに恋愛しない若者も多いっていうのにさ、この不自由さや生きにくさは何とかならないものかなぁ。
自由を求めて
透明感あふれる美しい映像と、あまりにも窮屈な生活に苦しむ女の子たちの様子が対照的だと思った。
処女であることを確認されたり、大人たちに無理矢理相手を選ばれて結婚させられたり、あまりにも理不尽で憤りすら感じた。
無邪気な女の子たちと、古い慣習を守る大人たち。
10代という若さで、運命を決められてしまう女の子たちが、必死に運命に逆らおうとする様子が印象的だった。
短い映画ですが、ストーリーの構成がしっかりしていて、あのときのあの行動は、このためだったんだ!とハッとさせられた。自由を手に入れるために必死にもがく彼女たちの姿に勇気をもらった。
裸足
美しい5人姉妹がただ戯れるシーンを見るだけで泣けた。
あまりに美しくて字幕が邪魔だったから、今度トルコ語をマスターしてもう一回見ようと思う。
監督は間違いなく変態だなと思ったら、女性だった。
これもまた、今年最高の映画の一つ。
66
美しい。
5人姉妹の美しさとナチュラルな描写に魅了されました。
それぞれの個性がとても魅力的で、そしてそれぞれのストーリーに感情を揺さぶられました。
ラスト、末っ子ラーレの目に映るイスタンブールの黄金の朝焼けと、大好きな先生との再会が印象的で、彼女の掴み取った自由を象徴しているかのように思えました。
昔観た「ヴァージン・スーサイズ」に似ていますが、また違った魅力のある作品だと思います。
繊細な描写はやはり女性監督ならではですね。
観て良かったと思える作品でした。
ある意味桃源郷か
縛られたかわいそうな美しい5姉妹の設定?なのかな?
しかし、服装にしろ何にしろかなり恵まれた家庭で育てられている。
拘束されても奔放な性は防げない。
だからより拘束されると言う悪循環。
幸せだったのは娘もいるのに・・・・そこまで悲観しなくてもと。
しかし、この邦題は久々にgoodでした。
映像は非常に綺麗で、特に姉妹を撮った映像は素晴らしい!!
これだけでも見る価値ありですね。
映画館は満員立ち見で日をずらしたほど。あまりの人気ぶりに少々ビックリです。
自由をつくづく感じる幸せ。
国が違うだけでこんなにも人生に差が出てくるんだよな…、と。
孫なんていちばんかわいい存在なはずなのにこの育て方もあるんだな。ただ、この村の他の家族は普通な環境みたいだからこの親達特異の話なんだろうけど。
ささいな自由がなんと大切なことか。改めてかんじるのでした。
ラーレ
5人姉妹のゴワゴワした長い髪の毛の美しさ、スリムジーンズに赤いバンズ。トルコの片田舎がまるで南仏みたい。靴下とか鉛筆とかスリッパとか水着とか、いちいち垢抜けてる。特筆すべきは冒頭の制服。白シャツにタータンチェックのスカートに黒いタイツに、オールスター。で海に飛び込む。ココとまだ5人揃ってる時に窓辺で寝転んだりしてるとこがピーク。勿論、そんなのは本題じゃないのだけれど、2番目の姉が検査医師にうそぶく、世界中の男とやっても傷付かないというか、私は変わらないこの世界と同じように的な、凛とした美しさがラーレ達にはあって、やるやられるの価値観でしか計れない上の世代だとか、助けにならない同年代の男どもを軽々超えていく。3番目のお姉ちゃんのくだりもそういうことで、このまま年取ってここにいても仕方がないから、一番綺麗な時に次に行く。叙情なんて要らない。サクッと次に行く。ソフィアの夜明けもそうだったけれど、あの辺りの色付いた空背景にバスとか路面電車とか撮ると、ハッとする程画になる。スーパーの宅配やってるヤシンがやたら良い兄貴。ラーレはなんだかバルテュスの描く少女みたい。
おもしろいけど
異様に長く感じました。
つまらないわけじゃないけど…飽きですかね?
5人姉妹の演技がとても良かったです!
年齢の差によるそれぞれの成熟度が演技を通してよくつたわりました。
内容はところどころ推測が必要でした。
●文化の違い。目線の違い。
クライマックスの夜から目覚めるシーンは夢か現実か。音楽が幻想的で素晴らしかった。サッカー観戦の爆発的な弾けっぷりはもう最高!5人姉妹のキラキラが眩しい。
だが、光の裏には影がある。こんなに考えさせられる作品も珍しい。
決してトルコの片田舎の話でなく、これがこの国の女性たちのリアルなのか。少女たちがキレイで若すぎるのは、慣習への抵抗をすこしでも明るく健やかに表現したかったのだろうか。これが鑑賞直後の率直な印象。皮肉でなく。男女の目線の違いもあるのだろうけど。鑑賞後、その場で頭を抱える海外の男性がいたのが印象的だった。
観終えてから背景を知る。15歳以下の少女の強制結婚は世界で毎年1,400万人以上。インドとイスラム教国が大半を占める。伝統や慣習、貧困がその理由だという。そして、イスラム法では女子は9歳で大人扱い。ちなみに同法は結婚以外の性行為を認めていない。
冒頭、海辺のシーンからの家族の罵倒は、監督の実体験。まったく反抗できなかったという。だから監督は少女たちをヒロインにしたかった。ラーレは自身の理想像だと。
叔父はその名のとおり、エロルだ。人非人。祖母も自分が通って来た道だ。男たちよりは理解があるけど、伝統や慣習には従順だ。こうして村社会は守られる。籠の中の鳥は「Mustang(野生馬)」を夢見て抗う。
人は育ってきた文化や環境が当たり前だと思ってしまう。とはいえ、ヤシンのような青年や「行かせてやれ」という男性もいるのは救い。世界は広い。自分の道を切り開いたラーレに、明るい未来が待っていることを切に願う。
女の子というだけで不自由な社会
トルコの田舎町。
ソナイ、セルマ、エジェ、ヌル、ラーレの5人姉妹は、10年前に両親が他界したため、祖母と叔父夫婦に育てられている。
ある日、海辺で数人の男子生徒とふざけている様子を隣人にみられ、それがイスラムの戒律に背いていると、祖母と叔父に見咎められ、その日から外出を禁じられてしまう。
しかし、好奇心旺盛な年ごろの彼女たちの衝動を止めることはできない。
それが高じたため、遂には、祖母と叔父は、ソナイとセルマに縁談話を持ちかけてくる・・・
というハナシが、末娘ラーレの視点で描いていきます。
原題は「MUSTANG」、野生の馬。
5人姉妹を、野生の馬になぞらえたタイトル。
いくら戒律で檻の中に押し込めようとしても、彼女たちの自然に湧き上がる(性衝動を含めての)欲求を押さえつけることはできない。
そんな彼女たちの生態を、手持ちカメラが活き活きと捉えられている。
それにしても、イスラム社会の中でも先進的な(と思われる)トルコでも戒律は厳しく、特に、娘の処女性は揺るがすべからざるもの。
この戒律の厳しさの中心にいるのが、男性だけでなく、年配の女性たちの方がより厳格なのだから、なかなか社会が変革するのは難しいだろう。
また、あまりあからさまに描かれてはいないが、叔父は隠れて、娘たちに性的虐待を行っているあたり、かなり戦慄する。
最後、自由を求めてラーレとヌルはイスタンブールを目指すのだけれど、「そんな、ふたりだけで大丈夫かしらん」と心配になったが、都会のイスタンブールでは女性保護の活動もあるのだろうと感じさせたラストであった。
(冒頭に、そのカギは描かれていましたね)
生命力溢れる美少女たちと美しいトルコに釘付け
飾り気なくそのままが美しい少女たちだけでこんなにも印象に残る映画が撮れるとは。これは監督の演出や構成に因るもので、やっぱり今後注目すべき監督の一人なんだろうなと実感した。
四人の姉たちのそれぞれの人生の決まり方をじっと見てきて最後に爆発して昇華させる末っ子の子の演技も素晴らしかった。何時までも飼い慣らされない、野生で美しい女性でいて欲しいと、ラストはこの映画が終わってしまうことを名残惜しく思いながら。
素敵でキュートで愛らしい
トルコの古い習慣が現代的では無く暗い印象に感じるが若者の考えや行動などは現代的だ。
五人姉妹が皆んな可愛くて楽しそうで基本的には自由奔放で魅力的で素敵。
S・コッポラの「ヴァージン・スーサイズ」に似通ってはいるが全く違うLOOKに演出描写も素晴らしい。
一見、厳しそうなお婆ちゃんも五人姉妹の為に奔走して長女に好きな男に求婚させろと微笑ましく停電させるお婆ちゃん集団が可笑しい。
とにかく五人姉妹がスクリーンに映えて魅力的で自由な時間を過ごせる描写をもう少し観ていたくなるしそれぞれの行く末が酷で。
長女はハッピーだけど。
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