「女は「上書き保存」で、」さざなみ せっちゃそさんの映画レビュー(感想・評価)
女は「上書き保存」で、
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男は「名前を付けて保存」。
パソコンのファイルになぞらえて男女の恋愛感の違いをこんな風に表したりするものですが、
その保存の仕方の違いから45年というとても長い月日が、7日というほんのわずかな時間で崩れて去っていくさまが繊細に描かれています。
また45年という月日を実感させるためか、音楽も当時のものが使われていてとてもよかったです。
象徴的だったのはやはり最後のパーティでの場面。
ジェフは感涙する一方で、ケイトはダンスで繋いだ手を力強く振り払う。
このときのシャーロット・ランプリングの氷のような表情には思わず戦慄が走りました。
ジェフにとっては日常の“さざなみ“だったとしても、
ケイトには45年の月日を以っても修復不可能な“津波“だったのだ、と。
夫婦で観にきていた方々が多かったですが、観終わって果たして何を思う?
90分前後と短いですが、重厚な作品です。
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