「前を向いて歩を進めるパワーを感じました」サンマとカタール 女川つながる人々 グッドラックさんの映画レビュー(感想・評価)
前を向いて歩を進めるパワーを感じました
東日本大震災で住民の1割近くが命を落とし、8割以上が住居を失った宮城県女川町。
まだ仮設住宅も建設途中の頃、魚貯蔵の大型設備完成のニュースに少し驚いたと記憶しています。
カタールの基金による援助を足がかりに復興する街と人々のドキュメンタリーは、力強く見応えがありました。
震災前、家族で女川さんま祭りに参加させて頂いたことがあります。
あまりに短時間で焼き上げる様子に「ちゃんと焼いてよ」と言ったら、「大丈夫、生で食べさせたいくらいだ」と焼き手のおニイさんは胸をはってました。本当に美味しくて、女川のサンマは今だに家族の語り草です。
その火を絶やさぬ努力に頭が下がります。こんな時に、こんな時だから。葛藤は想像を絶する。
復興のフットワークの良さには目をみはりました。
生まれ変わった街並みに感嘆と共に思わず口をつく「女川じゃないみたい」に複雑な想いがにじんで切ないですが、前を向いて歩を進めるパワーを感じました。
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