「親子の絆」ルイの9番目の人生 shironさんの映画レビュー(感想・評価)
親子の絆
ネタバレ無しをモットーに映画レビューを書いていますが、この映画は難しい。(>_<)
何を取りあげてもネタバレな気がww
テーマは良くも悪くも親子の絆だったように思いますが、
この作品自体が、亡きアンソニー・ミンゲラ監督のご子息が、お父様の遺志を継いで完成させた作品ですものね。
『アートスクール・コンフィデンシャル』は、ご子息だとは知らずに拝見しておりましたが、すっかり立派に成長なさって。
製作ばかりか脚本まで執筆なさるとは!これからが楽しみ……
って、それにしてはエグイです!!
父ちゃんが、これを映画化したかったなんて。:(;゙゚'ω゚'):
子供としてどうよ。
親の愛はわかるけど、親が子供に与える影響力の大きさには、空恐ろしくなるばかり。
思わずホドちゃん親子を連想してしまいました。
『ホドロフスキーのDUNE』があまりにもお茶目すぎて、心の中でホドちゃんと呼んでおります(o^^o)
裏話の数々が衝撃的でしたが、中でも私の興味を引いたのはホドちゃんの息子。
DUNEの為に少年時代を棒にふってんじゃんよ!!∑(゚Д゚)
親に洗脳されて、言いなりになっちゃって、なんとお気の毒な少年。。(T-T) と思いましたが
『砂の惑星』のくだりの息子の一言で、そんな単純なものではないと感じました。
ホドちゃんを説得出来るのは彼だけ。
ホドちゃんの息子は客観的に父親を見つめ、世間とのギャップも理解した上で、自ら危なっかしい父親に協力する道を選んだのでは?
だって傍にいる息子は、子供のように純粋で情熱の塊のような父親を呆れながらも愛している眼差しで。
実は芸術家ホドロフスキーの一番のファンは息子なのではないか?と思ったものです。
『リアリティーのダンス』でも体を張ってましたしね〜(^-^;
ホドちゃんも、自分の要求を受け入れてくれて、一番信頼できる役者は息子さんなのでしょう。
この映画の主人公とブロンティス・ホドロフスキーとがダブり、
また、映画監督なんて厄介な職業の父親を持つマックス・ミンゲラの幼少期にも思いを馳せた次第です。
もちろんミンゲラ監督はホドちゃんとは別のタイプだとは思いますがww
そんな良くも悪くも影響し合う親子の絆で観ると、ラストは亡くなったミンゲラ監督の、息子を尊重する愛に溢れていました。