何者のレビュー・感想・評価
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就活生は見ない方が良い
就職活動を背景に自分自身を映す映画。
内容は、主人公の佐藤健と同居人の菅田将暉と同級生の有村架純と上の階に棲む山本舞香が繰り広げる就職活動を舞台に人間関係と人間模様その若者の心の機微を表現した作品。様々な問題に対する解決策を模索する姿が、観ているものを苦しくも楽しくさせる。印象に残った言葉は『一分間で自己紹介してください。』決まった時間に収まり決まらない最後の『すいません』には僅かな救いの光が見えカタルシスの解放を感じました。印象に残った台詞は、つけ麺を啜る場面で白いシャツに汁飛ぶよなぁと思ってしまいました。自分なら食べる物は汁物選ばないかもなと思いました。独特のカメラの演出とカメラワークで動揺を表す場面では、画面を揺らす度合いが凄すぎたり、回り込みからの寄りなど激しく動き過ぎて見ていて疲れてしまいました。深く切り込む主人公の内面も畳み掛ける終盤は面白かったです。人其々仮面を幾つも持っていて使い分ける事で社会性を保てる物だと思っております。就職活動がこれ程人間を浮き彫りにさせる様子は見ものでした。
こういった作品に出会う為に、邦画を見続ける。
恥ずかしくてみっともなくて、痛くて、苦しい。
2022.67本目
就職がテーマの映画でキャスト陣が若手の有名どころばかりだったので、軽さのある映画かと思っていたら、かなりカロリーのある映画だった。
痛くて、苦しい。でも観てよかった。
主人公の、斜め上から客観視をする感じ、既視感!こういう人いるよね。特に、にちゃんねるや、掲示板サイトとかのネットの社会には沢山いるよね。
みずきさんや、光太郎くんが、主人公のそういう面を知っていても、どこまでも優しく汚れがない存在なのが救いだった。
後半のりかさんとのやり取りからの展開は、ホラー映画かと思うほど鳥肌モノで吸い込まれた。
演劇の演出もよかった。「見られている」ということの表現といったらいいのかな…。「全部見られていた」と全力で走る主人公。恥ずかしくてみっともなくて、最高だった。
みずきさんがその劇を見ていたのと、Twitterのアカウントを見ていたのが、合致する感じでうまくできていた(上手く言えないけど)
劇「何者」が終わり、拍手とスマホのフリップ音。劇「何者」を評価する音。それから逃げるように走る主人公。
主人公が本当に主人公になった気がした。うん、よかったなぁぁぁ。
これは映画なのか…?
就活を通して描く若者達の心理バトル劇
原作は直木賞を受賞した朝井リョウの同名小説。予告編からは、就職活動を通した大学生の青春群像劇だと想像していた。しかし、実際には、過激な心理バトル劇だった。
大学時代を演劇に打ち込んで過ごしていた主人公である拓人(佐藤健)は、親友の光太郎(菅田将暉)と共に、就活を始めることになるが、そこに、主人公が思いを寄せていた瑞月(有村架純)とその同僚の理香(二階堂ふみ)、恋人の貴良(岡田将生)が加わり、5人は一致団結して就活を行うことになる。最初は、協力し合っていた5人だったが、就職試験の出来に差が出始め、次第に気持ちがすれ違い、ギクシャクした関係になっていく。そして、内定者が出るに至って、今まで抑えていた5人の妬み、嫉みが一気に暴発し、5人の関係は破たんしていく。
芸達者の若手俳優を揃えているので、5人の若者の人物像、価値観の違いは分り易い。さらに、5人の本音の言い合いは、聞いてはいけないものを聞いてしまったようで、ぞっとするような寒気を感じる。特に主人公の一切の虚飾を取り除いた心理描写は圧倒的であり、胸に突き刺さる。夏目漱石、太宰治などの私小説を読んだ時のような衝撃がある。
本作は、5人の男女を密室に閉じ込めて就職活動という心理ゲームを仕掛けたようなストーリーである。状況によって変化していく5人の心理の過程が、前半では、役者の何気ない台詞、表情でマイルドに描かれるが、後半では、5人の独白という形で生々しく一気に描かれる。
同じ戦いをしている同僚の勝利を素直に喜ぶのは難しい。負け続けている自分が自己否定されているような気持になり、勝者への鬱憤が抑えられなくなる。同じ目的を持って一致団結していたはずの5人の絆が、簡単に崩れていくところに、他者を理解し、認めることの難しさが浮き彫りになっている。
決して楽しい作品ではなかったが、ラストで、紆余曲折がありながらも、自分が何者であるかを認識し、再び就職活動に立ち向っていく主人公の姿が凛々しかった。主人公の再生を予感させるラストだった。
尻上がりすぎる映画
前半退屈すぎ。ラスト30分はめちゃくちゃよい。心に刺さってくる感じ。佐藤健と菅田将暉が本人すぎてあんまり。山田孝之はすごいよかった。
ストーリー 93点
配役 88点
音楽・映像 91点
全体 92点
57点
自分をさらけ出せるか
就活と建前・本音がテーマ。
社会人の通過儀礼でもある就職活動を通じて、機敏な感情のブレが描かれている。
自分より先に友達が内定を取ったことへの焦りや妬みはリアルである。
特に、主人公は、冷静で分析家のキャラであるが、実際は演劇に対して強いあこがれを持っていた点は印象的だ。
演劇にはもう興味がないと、周りには公言しつつも、本当は演劇に興味があり、演劇で不器用ながらも生きていこうとしている友人を見下してしまう。
自分の本当の気持ちを出せないため、ギャップで人を裏で見下してしまうのだと思った。
つまり、自分の理想と現実が離れれば、人に攻撃的になりやすくなってしまう。
出来るだけ、自分の気持ちに正直でありたいし、つい人に攻撃的になってしまうときがあれば、自分自身に強いストレスがかかっていることを思い出したい。
レビューを書いている自分は、何者?と問われる作品
就活生達の「内定」や「1分で自分の事を話して下さい」という自己PRだけで自分の価値や存在を評価される矛盾さの中でもがく若者たちをベースに、人を勝手に評価し分かったような顔をする貴方は何者?と、それをステージから傍観する観客のように、冷静な眼差しで捉えた素晴らしい作品だと感じました。
SNSやTwitterのコメントばかりを気にして、それでその人の事を評価し勝手に決めつけて、どこか見下し嘲笑うかのような視点で見ている本人も、裏アカで自分の腹黒い部分を投稿している。それが友達にバレて初めて、自分の事を舞台で演じている演者のように、観客席から客観的に見れるようになっていく。
今はどんな事も呟きも、いとも容易くSNSなどで発信できるようになったネット社会。それに翻弄される若者達。空虚。浅い。
あなたは「何者」になりたいですか?
40点
映画評価:40点
めちゃくちゃ役者が豪華!!!
全員、今をときめく若手役者陣
佐藤健を筆頭に、菅田将暉、有村架純、二階堂ふみ、全員主役級です。
そんな彼らが演じるのは、
我々の様な普通の事で悩む一般の就活生。
SNSを中心とした
令和の就活。
本当の自分がSNS上にいるのか、
目の前にいるのか、
この時代だからこそ、
本当の自分が解らなくなる。
どれが本心で、どれが建前で、
なにが理想で、なにが偶像なのか、
御託を陰口の様に並べても、
どんなに議論を講じようとも、
案外、素直で無垢なやつが勝っていく。
そういう世の中。
本当の自分を探して、
自分が何者なのか追い求める。
誰もが味わったであろう、
あのほろ苦さ。
そんな地味な映画。
でも役者は華やか。
これぞ本音と建前の世界。
【2021.10.16】
この時代の若者の苦悩
昔『就職戦線異状なし』最近『何者』
映画館では2016年11月13日地元のイオンシネマで鑑賞
それ以来2度目の鑑賞
大学生の就活モノ
これもまた今どきの青春映画
90年代に織田裕二仙道敦子共演の映画『就職戦線異状なし』って作品があったがあれを思い出した
槇原敬之の代表曲『どんなときも』が主題歌だった
当時はSNSなんて無かった
原作既読
文壇の風雲児的存在かもしれないが朝井リョウはあまり好きじゃない
それでも年月が経てば『桐島、部活やめるってよ』は最近面白いと思えるようになったが『何者』はそうでもない
何故かはまらない
眠くはならないが何故か退屈だ
原作は直木賞受賞作品で三浦大輔監督
佐藤健有村架純二階堂ふみ菅田将暉岡田将生山田孝之というオールスターキャストにも関わらず
むかし三船敏郎石原裕次郎浅丘ルリ子勝新太郎中村錦之助という豪華な顔ぶれで『待ち伏せ』という凡作があったがあれはあれでそれなりに楽しめた
おじさんみたいなしょぼくれたヤボテンはターゲットじゃないのかもしれない
就活中の学生さん向きかな
二階堂ふみが1番良かった
リクルートスーツなんか着たことないし就活でこんな会話したことないなあ
意識高い系って奴
見栄張っちゃってさ
イソップ童話に出てきたカラス思い出した
でもあのカラスも嫌いじゃない
意識低い系よりマシ
1番の見せ場ともいえる後味が悪いドンデン返しも好みじゃないのは自分的には致命傷
どんでん返しの名作の数々と比べると弱い
しかしそれで終わることなくラストは綺麗にまとめた
人間の業というかエグいというか空々しい
佐藤健演じる主人公はシャーロック・ホームズばりの見事な観察眼
それを生かした仕事につけば良いだろう
あとキツイ顔した女がキツい事を言うより有村架純のような女がそれをやったら胸にグサッと刺さる
天使のような悪魔の笑顔
『三月のライオン』もそうだった
あと映画は好きだけど演劇ってちょっと苦手かな
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