レッドタートル ある島の物語のレビュー・感想・評価
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挑戦的アートアニメーション
この映画には省略がほとんどだ。 登場人物は誰なのか、どこの人なのか、どこから来たのか、場所はどこなのか、時はいつなのか。 情報過多な現代において、近ごろの映画は情報が多すぎる。無駄な設定が観客の想像の余地を奪っているのだ。 そんな現代の傾向の中で、この作品は挑戦的なものと言えるだろう。 また、アニメーション的にもこの映画は優れている。計算された画面構成が美しい。 人間も、アニメート的にも本質的にもうまく描かれている。 今興行的に成功しているアニメ映画「君の名は。」とは対極的な作品になるだろう。
試されているのでしょうか?
正直なところ、よく分かりませんでした。 人生は、夢のようなもの? あるいは、夢そのもの? あるがままに受け入れるしかないし、世界には選択肢がそもそもない環境で人生を送っている人がたくさんいるし、そこにだって掛け替えのないものがあるんだよ。 何か超越的なもの、よすがとなるものを欲したり、救いを求めたりする作業は必要ない、淡々と生きていけばそれでいい、ということなのかなぁ。 津波体験においても、失ったなにかを取り戻すために、精神性の深いところまで辿るような作業は必要ない、まずは生きろ!ということでしょうか? 赤い亀という何かの暗喩とか象徴と思われるものを提示しつつも、人生は物語性を追うことよりも、目の前の、足もとのまずやるべきことを着実にやることが大事⁉︎ こんなことしか浮かびませんでした。まだまだ勉強不足です。
亀の恩返し、叉は亀に囚われた男の物語
感覚としては「ライフ・オブ・パイ」を思い出す寓話的な物語。叉は「蟲師」の竹林のお話が近いかもしれない。個人的にはあの【甲羅を着ている姿】をもう少し見ていたかったwとても美しく同時に厳しい無人島の自然の中で、唯一の癒やしはカニでした♪
伝説…?
ファンタジー。マーメイドに近いのかなー。どこかの島に残る伝説みたいなお話しでした。 水彩画タッチな絵とフランスらしい人物絵がなんとも叙情的。文明の力もなく人間だけで生き抜くことのなんと尊いことか…。子供と親と人生と。 綺麗な作品でした。
自然に生かされているということ
淡い色使いの中に浮かび上がる、南の島。 そこに流れ着いたのは一人の男。 いかだを作り、島から脱出しようとするのですが…。 毎回、いかだは何者かによって壊されてしまうのでした。 そんなある日、島に流れ着いたのは赤い髪の女。 彼女は何者なのか? どこから来たのか どこへ行くのか いのちは? 彼女の存在が、かれの生活を一変させます。 島で生きることを決意した彼は、いかだ作りを止めて、彼女との生活を始めるのです。 島に茂る草、竹、芝。 海のさざ波、水の戯れ。 自然が作り出す音のハーモニーと共に、人は生かされていることを改めて思い知らされます。 島での生活を続ける中で、二人の生活はどんな終末を迎えるのか? そして、彼女の正体は一体誰なのか? 映画を見終えた瞬間、鳥肌がジワジワと全身を包みこむ感覚に襲われました。 自然の中で生きていること、生かされているということを感じる神秘的な映画です。
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