レッドタートル ある島の物語のレビュー・感想・評価
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ジブリと思わずに見てください
妙な余韻が残る
浦島太郎のために陸に上がって来てくれた亀が、かぐや姫のように帰っていくような…日本昔話を思い出させるお話でした。
台詞がなくても(hey!しか言わない(^_^;))、美しい映像と表現で想像力を掻き立てられます。大したことは起きないけれど、試練、孤独、絶望、愛、生命、そして再生という、人間が一生かけて経験するであろうことが描かれていました。
いかだを作れる人間なら…砂浜で眠らずに、雨風をしのげる住居を建てると思うのですがね。
美しい旋律の音楽が余韻を引き延ばし、とても切ない気持ちになりました。
見事に裏切られました
ひどい映画でした。 薄っぺらく、 ありきたりで、 退屈で、 救いようのない作品でした。 テンポも悪く、 眠くなりました。 娯楽作品としても最低ですが、 芸術作品としても見るべきかちが見当たりません。 スタジオジブリ作品ということで期待してみたのですが、 見事に裏切られました。
セリフなしじゃ伝わらない。
生命の普遍
リアリティを忘れて
あたりまえの美しい世界
アニメーションの豊かな表現に引き込まれた。シンプルにして味わい深い。物語も男女の出会い、一点の奇跡と不可思議さを残しつつ、見事に何もドラマティックな出来事がない。なのに映画を観終わったら酔っていた事に気づかされる。素晴らしい。
何か足りない
寓話か、幻か、普遍的な家族愛と人生の物語か
スタジオジブリの初海外プロデュース作。
嵐で無人島に漂着した男の数奇な運命を、台詞ナシ、美しい映像と音楽で綴る。
観る前にはしっかり睡眠を取ってから…なんて何処かで紹介され、爆睡覚悟で観たが、大体の概要は伝わってくる。
が、訴えるテーマやメッセージはなかなかに…と言うより、これ、結構な怪作、ファンタジーとして見ても異色作に思う。
序盤は無人島に流れ着いた男の島からの脱出劇。
さほど食べ物を調達しようとする描写は無く、よくそれで生きられるなぁと思うものの、孤独さや絶望感は伝わる。
何度も何度も筏を作り、何度も何度も脱出を試みるが…。
サバイバルや脱出劇としてはあまりに淡白だし、それにタイトルの“レッドタートル”は…?
何度やっても失敗、島に戻されてしまう。
そんな男の前に現れた、赤い亀。
男は、この亀が筏を壊したとカッとなり、亀を仰向けにして○してしまう。
しかし、罪悪感に苛まされ、亀に海水をかけたりしていると、何とある日、亀が赤毛の美しい女として蘇る…!
やがて女と恋に落ち、息子も生まれ、幸せな日々を送っていたが…。
家族との営み。
暮らしの恩恵。
突然の津波は苦難。
息子の旅立ち。
訪れる死…。
突飛な設定で普遍的な人生を表しているが、これはどう解釈したらいいものか…。
ちょっと残酷でありながらも幻想的で哲学的な寓話と言ったらそれまでだが、自分はこう見てみた。
実は、男は死んでいて、この奇妙な物語は男が死に際に見た幻。
愛する家族を持ち、幸せな生活を送り、人生を全うして…。
または、人間に恋した牝亀の物語。
亀としての長寿を捨ててまで選んだ、人間としての苦難と悦楽。
しかし、人間の生は儚い。
息子は旅立ち、愛する人を亡くし、再び亀となって海に還っていく。
長寿の時の中に、深い悲しみと幸せな思い出を背負って…。
何にせよ、不思議な家族愛の寓話だったら「おおかみこどもの雨と雪」の方がずっと好きだし、「君の名は。」がノミネートされて欲しかった…かな。
鉄拳は凄いw
"La Tortue Rouge" has no dialogue but beauty
"The Red Turtle" is a co-production between Wild Bunch and Studio Ghibli, directed by Michaël Dudok de Wit. Although this animated fantasy film has no dialogue, its music, sounds of natural things such as the wave of sea, winds or some foliages blown in the wind makes the film really beautiful and we feel really comfortable to hear those natural sounds through the film. The plot is very simple for anyone to understand. A man is drifted away to an isolated island where he encounters a big red turtle that turns out to be a beautiful young woman. They live together with their child and never fall apart till one of two passes away there. Though he is never able to go home and ends up living in the island for the rest of his life, the red turtle(wife) and he are meant to be there. It's such a beautiful story even with no dialogue. Perhaps if it had been for some conversations or dialogues, it could've not been that beautiful. Each Ghibli film is depicted in different ways to tell the audience something important in our lives beautifully!
It got a nomination for Best Animated Feature a couple hours ago by the way.
ディズニー前座アニメを長くしたような内容!!
ディズニー劇場アニメの前座短編を無理やり長くしたような内容で、とてもつまらなかったです。ジブリは若手をクビにし過ぎたため公開作がなくなり、海外で適当な作品を買い付けてきたのではないでしょうか。主人公は巨大な亀をガシガシ叩いてたのに、なぜ亀が女になって現れて子供を作るのか良く分かりません。日本の昔話で育ってきた方は因果律のないお話はしっくり来ず、退屈で何とも言えないのではないでしょうか。
日本の哲学とフランスの哲学の融合
物語はミステリアスで意味深遠で、それは確かにフランス映画を見る感覚と同じである。説明の困難なフランス的な哲学が感じられる一方で、恐らくフランスの観客がこの映画を観たらば、至極日本的な哲学の物語に感じられるのではないかとも思うような世界観。まるで「浦島太郎」や「鶴の恩返し」のように、日本に古くから伝わる神話に通ずるものが根底に流れるのを感じると同時に、それでいて例えばアダムとイブなどを彷彿とさせるような、生命の神秘と命のリレーなんかをも感じさせる、そんな言葉なき物語だ。
映画自体、説明のつかない神話や寓話のような趣があり、個人的には楽しめた。ここ十年ほどのジブリ作品は、ブランドの持つ大衆性と作品が描く哲学とがなかなか融合せず、真意が的確に受け取られないで誤解されてしまうような様子が見えたが、いっそ、この作品のように大衆性を切り離したアート作品を手掛ける会社として今後作品作りをするのも悪くないかも?と勝手ながら可能性を感じた。いまや、細田守のほか、新海誠もその名が全国区に広がった今、思い切ってもっとも大衆的だったはずのジブリが真っ先に大衆性を手放すのも、面白いかもしれないと思った。
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