君の名は。のレビュー・感想・評価
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まだ2回しか観てませんが…
細田守監督のサマーウォーズと時をかける少女を足して2で割ったような作品。どっちも大好きな作品なので、好きになっちゃうのも仕方ない感じ。細田監督作品の、田舎の情景の描き方がとても好きなのですが、新海誠監督作品は田舎だけでなく都会の表現も精巧で美しく描けているのが凄いですね。四季の移り変わりもすごく綺麗なので、日本人は誰でも観ていて自然と気持ち良くなってしまうのではないでしょうか。RADWIMPSの劇中歌も全全全部いいし、否が応でもアガる!中毒性のある映画。川村元気さんって凄い仕掛け人だなぁ。新海監督作品はこれが初めての出会いでしたが、他の作品も観てみたいなぁと興味が湧きました。君の名は。はあと3回くらい観たいです。2017年にはIMAX3D版も上映されるみたいなので楽しみです!
二回目観てきました笑 前回は初日に行ったものの、新海監督の持つあわ...
二回目観てきました笑
前回は初日に行ったものの、新海監督の持つあわーい恋愛観が受け入れがたく、主観的に距離をとってしまいました。今回は耐性がついたので、客観的に観れたと思います。ほんと純粋で綺麗な恋愛でした。
新海監督の映画は秒速五センチメートルしか観たことないのですが、描写が繊細で、どの場面も美しかったのを覚えています。ストーリーも詩的で儚い余韻がありましたが、あまり印象に残っていません。綺麗過ぎて逆に響いてきませんでした。これは好みの問題ですが、今回観た君の名は。も同様でした。話しが綺麗に作られているのが、私には違和感として感じられました。なにもかもが綺麗さを優先し過ぎて、もっとリアルな、汚れてるもんがあるんじゃないの?と思ってしまい、作られた感が否めませんでした。(ひねくれてんのかな?)
しかし今作を見て秒速五センチメートルとかなり変わったよう感じたのは、話が随分大衆向けになったということです。世界観の幅が広がり、展開にも大きな波があり、それをここまで繊細にまとめられる表現力って、すごいと思います。カメラワークや音楽の入り方、場面の移り変わりや見せ方など、大ヒットになるべくなったような、細部まできれーいに、丁寧に計算されて作られた作品でした。
ただ、ジブリにあるような、キャラクターに生命が宿っているように感じられる繊細さとはまた別で、あくまで登場人物にはレールがしかれていて、そこからはみでないよう計算されていました。その辺りで、好みは別れると思います。
感動させてもらった!
なんかノリで感動させられた
ジブリ以外のアニメ映画はブレイブストーリー以降見ていなかったのですがこれだけ大ヒットしているということでどうしても気になって見に行ってきました。なぜこれだけヒットしているのかということわ考えたのですが、それはおそらくもう一度見たい、と鑑賞後に思う人が多いからではないでしょうか。ただそのもう一度見たいと思う理由はすごく面白いからではなく、ストーリーがやや複雑かつ矛盾していて、あともう一回見れば理解できそうと思わせるからです。からだが入れ替わるという設定や隕石が落ちて街が崩壊する前に街の人たちを救おうという設定はアニメや漫画にありがちな設定で理解できるのですが、入れ替わっていたのは3年前の女の子と現在の男の子だったというのは非常に頭の中がはてなでいっぱいになりました。この映画が面白くなっている核の部分でもあるのですが、この設定により生じているたくさんの矛盾を音楽と話のスピード感で無理やり押し切られている感じがしました。 ただ実写の映画と違ってアニメーション映画ではリアリティーや話の辻褄が多少合わなくてもそれがアニメーションの良さであると思っているので、総合的には楽しめました。話の矛盾がきになってしまった人が多いようですが、それは僕のように普段アニメを見ない人が大ヒットという言葉に惹かれて見に行き、普段見ている実写映画と比較したからでしょう。
いい映画だとは思いますが、アカデミー賞取るのは厳しいかもしれないですね。ディズニーのズートピアと比べてアメリカ人の心に響くかと言われたらそれは微妙だからです。
感情移入できなかった
緻密なお話作り
ライトな作品
ライトノベルのような手軽に楽しめるストーリーに、少々工夫を凝らして壮大な世界観を演出しましたってな感じの監督のどや顔が透けてみえそうな作品でした。
ですが、映像美は文句なく素晴らしいです。声優陣もナイスキャストで特に三葉の声がはまり役。前前前世が流れたシーンはちょっと鳥肌もので目まぐるしく移り変わる映像と展開に圧倒されて素晴らしかった。でも後半はRADWIMPS使いすぎで若干耳障りに。
物語はどうもどこかで見聞きしたような展開で幼稚な印象が否めない。ただ流れる映像と音楽と恋愛描写を楽しむ映画でした。ジブリのように何か考えさせられるような伏線だとかはっとするシーンが散りばめられててもよかったのに。
物語後半はちょっとついていけませんでした。深いようで浅い作品。
青春の残像(既視感)
公開直後に観た際には、今一つ乗れなかった作品です。その後、社会現象となり、現在もロングランには驚きです。関係の方々おめでとうございます!
その秘密を知りたくて再度鑑賞しましたが、やはり新しい驚きを感じる映画ではありませんでした(スミマセン)。私の様な世代には、どうしても大林宣彦監督の名作「転校生」「時をかける少女」と重なってしまい、既視感を払拭出来ません。しかし、描画は日本人好みの線画に緻密な背景が美しく、新しい世代の青春の残像としてのこるアニメ作品だと思います。
ちなみに、ラストは「天国から来たチャンピオン」か?って思っちゃいました。
脚本・設定が破綻 思いつきか?
面白かったよ
映像きれい
一種の流行りものか?
演出がうまいのか、本当にそうなのか?
今頃になって「君の名は」を見ました。
やはりこれだけ話題になっているものですから、どんな映画なのかずっと気になっていました。
僕は、映画にしろ漫画にしろ小説にしろ、かなりこだわりの強い人間ですので、きっと自分には合わないんだろうな、と思っていました。昨今の万人受けする作品はことごとく自分とは合わないからです。
そして、案の定、この作品も合いませんでした。
巷で言われているような、整合性の問題について、僕はあまり気になりませんでした。個人的な考えを言えば、整合性の粗というのは、物語に必ず存在するもので、そこまで気にするようなものではありません。全く気にならなかったといえばうそになりますが、それよりも別のことが気になったというのが正直なところです。
以下、僕が気になった点です。
1、説明調のセリフ
物語の冒頭というのは、とにもかくにも脚本家の力量が出やすいところだと思います。というのも、冒頭部は読者に提示しなければならない情報が多く、うまくやらなければ、物語が非常に閉じたものになるからです。
説明というのは、作者の作為が丸見えになるということです。本来感じるべき世界観やその広がりが、隠されてしまいます。
「君の名は」に関しても、作為が強い冒頭と感じました。
最初に彗星の美しい映像から始まります。正直言えばこの時点から不満がありました。というのも、モノローグや彗星の表現が直接的すぎて、それ以上のものを感じる余地がなかったからです。とにかく力押しで「この作品は壮大なんだ」と押し付けられているような感覚がありました。
「わからない」ものがないんです。美しいのはわかる。彗星がなんかの伏線なのもわかる。でも、そこになにも疑問がない。疑問がないと、世界観は広がりません。「わかっている」ものしかない。
また、三葉視点が始まってからの内容。すでに入れ替わりが起きた後の時点から話が進んでいるのは新鮮でよかったのですが、キャラクターのセリフが説明調すぎます。どこもかしこも「一言二言多い」印象。特殊な田舎の設定なのに、その背景や雰囲気を感じ入る余地がありません。情報を言葉ではなく、そのキャラクターの動きや態度で感じることで、そこに一緒に映るものを感じ取ることができます。セリフは美麗な背景等に溶け込むことがないので、セリフが多ければ多いほどその雰囲気が覆い隠されて作為の強いものとなります。
そして、作為の強さのせいで、物語全体が平坦に感じました。ファンタジー設定も入れ、とにかく美しい景色を前面に出しているにも関わらず、台本通りに進んでいる「作為」が見え隠れしました。
これも、説明調の弊害であると思います。
説明調にしてしまうと、作者自身もその説明に頼ってしまう。本来は、時間をかけて表現していかなければならないことを、説明調で書いたから「表現できた」と満足してしまう。
さらに、作為の強さも相まって、視聴者に雰囲気を感じ取る余地を与えない。
「君の名は」の最大の問題点は、僕はここだと思います。
たまに、セリフなしでBGMと背景を魅せるシーンがありますが、短すぎます。もっと尺をとるべきだと思います。
2、キャラクターが生きていない
この作品、誰にも感情移入できませんでした。瀧が三葉を好きになる過程、三葉が瀧を好きになる過程を描き切れていないのもそうですが、なによりも、「特徴が薄い」の一言に尽きます。
例えば三葉。途中、田舎暮らしに嫌気がさしているところが出てきます。しかし、それは他のクラスメイトも似たような感情を抱いているシーンを出しているせいで、彼女特有のものとして消化しきれません。瀧に乗り移っているときに家庭的な部分が出てきますが、せいぜいそのくらいです。
キャラクター描写には、「その人にしかない部分」を見せていくのが必須だと思います。「その人にしかない部分」は誰しもが持っているものです。それがあまりにも少なすぎ、「お」と興味を惹かせてくれません。無味無臭のキャラにすることで、老若男女に受け入れやすくしている、という見方もできなくはないですが、恋愛物において、それはどうなのかな、というのが個人的な感想です。恋愛ものこそ、もっともキャラクターを問われる部分だと思いますので……。
主役二人以外のキャラも、主役に都合のいいキャラでしかありません。物語に動かされている感が強かったです。
嘘くさい、大げさな反応は、アニメ映画に多いので、なるべくやめてほしいというのが僕の本音です。
3、実はあまり見せ場がない
ところどころ、工夫はありました。
髪を切った三葉。あとで、その理由がわかる仕組み。
また、前述したように、入れ替わりが起こったあとから話を進めているところ。
必ず胸を揉む瀧。
瀧と三葉が出会う舞台として、美麗な場所を用意しているところ。
ですが、全体にわたって時間に追われている感が半端ないのです。落ち着いて見たい場面でも、さらっと流されてしまう。特に前半部はその印象が強いです。あくまで「伏線をひくためのところ」と考えられているような節があります。
しかし、前半部というのは、そうではないはずなのです。伏線をひくだけではなく、視聴者を引き込んでいくところ。僕は映像の美しさだけでは引き込まれない性格ですし、前述したような説明調が気になっていたので、後半部へと気持ちがつながっていきませんでした。
前半部は、重要な場面とそうでない場面とのメリハリをつけるべきだったと思います。すべてが同じような時間の流れ方をするため、作者の魅せたい部分が伝わりにくい結果になったように思います。
4、音楽の扱い方
この作品、全体を通して音響がよかったです。いいBGMや歌、効果音に恵まれていたと思います。
しかし、その魅せ方が「微妙」だと感じました。
言ってしまえば、映像の裏にBGMや歌を垂れ流しにしているだけなのです。BGMに合わせて映像を動かすような工夫はあまりありません。
映像作品において、BGMというのは非常に重要だと思っています。ときに、背景以上に雰囲気や感情を表現します。しかし、BGMを聞き込ませるようなシーンはほとんどありません。
面白くないとは言いません。
中盤、瀧・三葉が入れ替わった時の様子は、にやにやしながら見ることができました。
また、作者の変態性には脱帽します。
口噛み酒。三葉が口から出したシーンは、口〇射〇後の精〇のようでした。それを瀧に飲ませ、あろうことか、受精シーンを描いてしまう。脱帽……いやドン引きしましたとも、ええ。
奥寺先輩は(都合いい人物とはいえ)めっちゃ可愛かったです。
しかし、僕としては、上にあげた点について納得できず、許容できませんでした。
作者のエネルギーを、美麗な映像と一緒に押し付けられたような印象が強かったです。
二つの平行世界が描かれ、のちに時間がずれていると明かされる、というのも、実はかなりありきたりな展開です。むしろ、並行した二つの視点があれば、ほぼ確実に時間がずれていると言ってもいいくらいです。
瀧が3年前に実は三葉に会っていたということ自体は好きな展開なのですが、「私は三葉!」という悲痛すぎる叫びは、むしろ嘘くささを感じさせられました。
電車ですれ違うシーンも、どうしても東野圭吾の某作品と重ね合わさずにはいられませんでした。
洋画贔屓のようなコメントにはなりますが、邦画として大ヒットした作品である以上、洋画にはまだしばらく勝てないのかな、と思わされる作品でした。
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