グランドフィナーレのレビュー・感想・評価
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完璧すぎました!出会えてよかった…!
本当に傑作としか言いようがなかったです!
全てのシーン、カメラワーク、編集がめちゃめちゃ考え抜かれて作られていて、観ている方も毎カット新鮮な驚きと読めない展開に唸ってしまいます。画面が美しいことは言うまでもなく、若さとは何か、人が生きるとはどういうことか、をユーモアも交えてシニカルに劇的に描いています。すぐ虚無的になってしまう現代人の生き方の解答が一つ、見つかりました。こんな傑作映画が作れたら、本当に楽しいだろうなぁ。
人生を無駄にしなかったか
スイスのホテル、音楽家の主人公(マイケル・ケイン)の娘(レイチェル・ワイズ)は、親友の映画監督(ハーベイ・カイテル)の息子と結婚していた。
ところが息子が若手の歌手のもとに走り離婚へ。
この歳老いた二人を中心に話は進んでいくが、歳をとることに対しての警句が頻繁に登場する。
特に大女優として登場するジェーン・フォンダと映画監督の会話はつらい。
マイケル・ケイン目当てで観たけれど。
まぁ特別は。。
グランドフィナーレ
原題 YOUTH
サミュエル ウルマンの詩
青春<YOUTH>
青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心,こう言う様相を青春と言うのだ。
年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。歳月は皮膚のしわを増すが情熱を失う時に精神はしぼむ。
苦悶や、狐疑、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰も長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。
年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。曰く「驚異えの愛慕心」空にひらめく星晨、その輝きにも似たる事物や思想の対する欽迎、事に處する剛毅な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。
人は信念と共に若く
人は自信と共に若く
希望ある限り若く
疑惑と共に老ゆる
恐怖と共に老ゆる
失望と共に老い朽ちる
この詩を読んだ時を思い出した。
映像、音楽は全体的に良かった。
とにかく
ミスユニバースのおっぱいと、マラドーナ笑に1000ptずつ!!!
生きる上での遠近法
若い頃は遠くのものが近くに見える。
年老いてからは近くのものが遠くに見える。
遠近法を多用した画面構成と、作品のテーマの一つが合致していることが興味深かった。
若い頃わからないと思っていたものが実はわかっていて、年老いてわかったと思っていたものが実はさっぱりわかっていなかった。
実はそういうものなんだろうなサミュエル・ウルマンが「青春」で謳った若さ、Stay hungry.Stay foolish.って言ったイノベーションの寵児も、皆同じ気持ちだったのだろう。
何度も何度も観たくなる映画がまた一つ増えた。
それにしても、マラドーナをモデルにした彼のテニスボールリフティングはCGだろうか。マエストロの孤独と凄みを感じさせる印象的なシーンだった。
映像がきれい
まだ若いからか。
考えるより、感じる映画
オープニング、
高級リゾートホテルの庭に設えられた舞台
下方からの光に不気味に照らされた歌手が、
廻りながら歌い続ける。
地下に眠る人々からの光のようにも思える。
引退した音楽家、彼の親友の映画監督、彼の秘書を務める娘、
彼らが泊まっているサナトリウム付きホテルで過ごす
何不自由なく退屈で活気を失ったセレブ達、
瞑想する僧侶、しなやかに舞うマッサージ師の少女、
彫刻のように美しいミスユニバースの肢体、
「曼陀羅」に嵌め込まれた,一幅の絵画のように、
ホテルに集う人々の「今」が、
これまでの苦悩や生き様を仄かに滲ませながら
描かれていく。
画面に度々現れる原題の「YOUTH」
肉体的「若さ」は、
皆一度は手にし、やがて失い
身体機能・容姿の衰えを感じる誰もが渇望し
失くしてしまえば再び手に入れる事は出来ない宝物
だが、心の「若さ」を保ち
自らの衝動「血気」好奇心を抑え込まなければ
たとえ肉体は老いても「青春」は生きている限り続く
この映画は、かけがえのない人々(そして監督自身)へのレクイエムであり、
生涯、心は現役であろうとする人への讃歌、応援歌であると受け取った。
シーズン最後に廻り舞台に登場したパントマイミスト
虹色に輝き、次の瞬間には消え去るシャボン玉
現れては一瞬で消える「あぶく」は、人生に例えられる。
様々なメタファーやオマージュが鏤められているようだが
残念ながら、その極一部しか私には分からない
分からないけれど面白い。
美しい映像と音楽、名優達の至芸に身をゆだね
豊かで素晴らしい、ひとときを楽しんだ。
映画の最後に、一瞬
パオロ・ソレンティーノ監督の微笑む姿が重なって見える気がした。
『僕らは欲望に生かされているんだ』
原題「YOUTH」について、見事な考察を見せた一本。
ホテルを舞台にしたあっさり目の群像劇。
美しい景色の中の、静謐な引き画の美しさ。
そこに監督のセンスが光るシュールなカットと、シーンを彩る音使いの妙。
なによりマイケル・ケインの魅力が加わるという、たまらない贅沢風味。
笑いあり、皮肉あり、老齢アルアルあり、そして裸あり。
一回りして「人間だってアニマル」というところに、決して騒々しくなく着地して見せたのがまた見事。
大人にこそ楽しんで欲しい、毛色の違う「島耕作」のような立ち居地の作品。
眠かった
「グランドフィナーレ」?、終活かと思ったわ。
やっぱりね、原題はイジっちゃいかんよ。「YOUTH」ってラストに映された大文字が、生きないもの。
「YOUTH」だからこそ、欲望と恐怖の感情の問いが生きるんじゃないかな。
だからこそ、老人やミスユニバースの裸体が意味のあるものになるのに。
てか、あの何人かの裸体がR15指定の理由なの?
何の説明もない街角の裸婦の銅像がよくて、映画を通して感じることができるそのままの裸体がダメっていう感覚がよくわからない。
こっちこそいいでしょ?
駅前の裸婦像こそ、布でも巻いておけ。
と、そんなとこを差し置いても、どうも他の方のレビューほど自分の中で感動がない。老いの進む恐怖より、今自分の中にある欲望を満たすことが、若さの秘訣、的なメッセージはわかるのだが。
・・・と思っていたところに、さっき、ようやくその訳に気が付いた。
だって、庶民は、あんな高級リゾートで何日も過ごせないもの。出てくる人は皆、セレブだもの。少なくとも、若い時からいい暮らししてきた人たちだもの。
映画の枠を超えた芸術体験!
原題を変えるべきではない
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