「ちょっと盛り上がりに欠けるような」X-MEN:アポカリプス サブレさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと盛り上がりに欠けるような
見どころはどこか?と聞かれると非常に困る映画だった。ひとつあげるならばクイックシルバーの大活躍くらいだろうか。それ以外ではテンション上がらなかったし、最期の決戦でも従者の4人もラスボスもまったく強そうに見えなかったのでカタルシスが足りない。規格外の力を持っているのは十分わかっているんだけど。
ファイナルディシジョンにおけるジーン覚醒やフューチャーアンドパストにおけるセンチネルとの超能力戦争のような大迫力ミュータントバトルを期待して見に行くと、ハードルを上げすぎて盛り上がりに欠けるといことだな…。
かと言ってストーリーが面白かというと、残念ながら過去作との整合性のなさが気になって没入できなかった。サイクロプスは子供のころストライカーに拉致されてたんじゃないの?ナイトクロウラーは過去作で暴れていたやつとは別の人?ウルヴァリンが監禁されていたってことはX-MEN: ZEROと関係あるの?でもプロフェッサーはマカヴォイのままだよね?そして最後にミスティークがX-MENの教官となっているのを見て気づく。あ、これ別宇宙の話か。
と、ファーストジェネレーションシリーズ以外の過去作を見れば見るほどもやもやと引っ掛かりを感じる。いや、話自体はよかったはずなんだけどね。途中まではテンポもよく、非常に楽しめた。けれど過去作との整合性が気になってしまってどうも…。おさらいなんかしなければよかった。
ただ、最終決戦にはがっかりしてしまった。まず従者が弱い。力を引き出させてもらってX-MENよりちょっと強い程度。特にエンジェルの見せ場のなさには同情するほどがっかりした。マグニートーもなんかよくわかんないうちに裏切ってやるなよ!
そして最後の最後、アポカリプスが地味。明らかにつわものぞろいのX-MENたちを圧倒してるのだけど、先の戦闘で従者が強く見えなかったがゆえにX-MENたちもそれほど強く見えない。さらにチャールズを手に入れるという目的のために大破壊ができないから防戦一方。ジーンの方が魅せてましたよ、おっさん。
というわけで膨らませすぎた期待がしぼんでしまったので☆2.5。本当は☆2が妥当かと思ったけれど、レビューを書いているうちに楽しかったシーンを思い出してきたので☆2.5。3はない。