「エンタメかと思ったらヤバイ実話」日本で一番悪い奴ら denebさんの映画レビュー(感想・評価)
エンタメかと思ったらヤバイ実話
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綾野剛さんが、実話に基づく道警刑事の26年間を演じきった。不器用な新人が、裏社会とつながって犯罪摘発の成果を上げ、組織の要請に応じるうちに善悪の判断をなくす、その過程すべてに説得力がある。身も心も朽ちていく凄惨な姿は、薬物は「ダメ。絶対。」の最高の教材でもある。
前半は裏社会の仲間たちや最初の女が魅力的で、諸星が職務に邁進する楽しさを共有できる。
道警や税関、警視庁も、「チャカを挙げる」という治安対策の手段が目的化したら、組織はどこまで思考停止に陥るかという実例で、しかも道警で罪に問われたのは原作本の著者の稲葉圭昭氏だけというのが恐ろしい。
稲葉氏が出演したカットがあるそうなので、もう一度見て確かめたい。
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