ヘイトフル・エイトのレビュー・感想・評価
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過剰さが押し寄せる
『デス・プルーフ』と『イングロリアス・バスターズ』は文句なしに大傑作だと思っているんですけど、これはどうかなぁ・・・
いやぁ、タランティーノ監督らしく、なんとも画面に映し出される過剰さは半端ないんですよ。その過剰さが『デス・プルーフ』では爽快に変わり、『イングロリアス・バスターズ』では緊張と興奮に変わっていったのですが、今回はやや食傷気味にさせられたっていうかね。
ヘイトフルな8人がのっそのっそと歩き回り、シチューを喰らい、つば飛ばして喚きあってるのを見てると、なんというか、「あ、熊だ」とか訳の分からない思いつきが出てきましたよ・・・ うん、「熊」というどうにも制御できない、しかし生命力そのものの(自分の中での)象徴を連想してしまう感じで、まぁ、そういう「熊」が狭い檻に入れられてぶつかり合ってるっていうね・・・
こう書いていると、それこそがこの画面で伝えようと意図していたものなのでしょうし、その意味では実に成功した画面作りなのでしょうけれども、やっぱりちょっと食傷気味で、食べ疲れた感じがしてしまいました・・・
思うに、皆、服、着込みすぎなんですよね。それがなんか窮屈な感じがして、こっちまで息苦しくなるっていうかね。ま、極寒だからしょうがないんですけどね。
実はちょっと自分の体調が完全ではない状態で見たのですけど、それが悪かったかもしれませんね・・・
これから見る方は、ぜひ体調万全で臨まれると良いと思いますよ。胃にきますので、はい。
あ、それと、チャニング・テイタムですが、これまでちゃんと観たことなかったんですよね。それで勝手にイメージだけで、なんかマッチョなだけな人だと決めつけていたんですが、今回、初めてまともに見たんですが、結構、良かったです。なんというか悪さの色気がありましたね。
オープニングの音楽♪
That's エンターテイメント
前半が長い…。
いま現代のアメリカの病巣のモトがここに?
面白かった!
週末興行ランキングでは、「黒崎くん~」が首位で、「ヘイトフル・エイト」が10位、何でやねん‼ …いや、分かる気がするな。これ、メチャクチャだもん(笑)。女子供は見ちゃいけない。デートで来るな、酷い目に遭う。
三谷幸喜っぽい、といえば言いえて妙で、良くできた一幕物の舞台劇、シチュエーションコメディーです小台詞メインの騙しあい、細かい伏線の見事な(強引な)回収、名人芸の域だなあ、と思ってたら、最後いきなりタランティーノ そのもののメチャクチャな銃撃戦!
だけどね、それだけじゃないんだ。抜かりなく。
時代は、南北戦争が終わったばかり。
黒人やメキシカンへの抜きがたい差別と敵愾心、負けた南部の根強い怨念、理想も民主主義もどこへやら、暴力が幅を効かせる社会のどーしようもなさ、今に続くアメリカという国の病巣が、あからさまに描かれていて、でも、そこに出てくる「リンカーンからの手紙」という小道具の泣いちゃうほどの効果。
タランティーノやるなあ、ただの映画バカじゃないな、って感動します。トランプとヒラリーにいまこれ見せたいな(見てるかな、見てないだろうな)。
暴力ダメな人は、この映画は止めたほうがいい。ある意味、劇薬。10位で、妥当か。
さすがQT作品。
タランティーノ史上最高!
グロさ的な意味で笑。
雪山のロッジに閉じ込められた8人の曲者たちが織りなす密室ミステリー。
このキャッチコピーとタランティーノのネームバリュー、The Heavyの「Same Ol'」の重厚なエイトビートをリピートした予告編を見て、とても楽しみにしていた今作品。
密室ものとあってもちろんレザボア的な作品を期待したし、サミュエルの叔父貴が出ることでもう最高にファッキンな映画に違いないと速攻公開初日に観に行った笑。
雪山で馬をなくした元軍人の賞金稼ぎマーキスウォーレンを中心に訳ありの人物が徐々に増えていくストーリー展開。
まさかのロッジに着くまでの尺を1時間近く取る濃厚さの上に雪山を駆ける馬車の中での濃いぃ人物紹介。お得意の無駄話のように聞こえる「やつはあの「絞首人」のジョンルースだ」や「マニックスというのは黒人殺しの強奪団だ」などの各人の残虐性を強調する話が盛りだくさん。
そしてロッジに着き、8人の役者が揃い、それぞれがそれぞれの話を披露し、夕食を終えてからおもむろに動き出すウォーレン。
もうここのサミュエル叔父貴のカメラ目線かつどアップの長口上!ゾクゾクしたぁ!すげぇ悪そうな顔してものすごい残虐なことを楽しげに語る!!この狂いっぷり!!このシーンがこの作品のピークです!!これを見るためにもう一度見たいレベル!!笑
つまりは期待以上だった。
笑えるほどの吐血の量!ショットガンでもないただの拳銃で破裂する頭!銃撃を受け、瀕死の人間を首吊りで殺す残虐さ!!
ハリウッドの名の知れた映画監督がこんだけ振り切った残酷な作品を作れるのかと驚いた笑。
あとモブレー演じるティムロスとマニックス演じるウォルトンゴギンズの演技の過剰さとクセの強さがすごい良かった笑。
だから逆に言えば見せ場は残虐なシーンばかり。タランティーノ映画観に行くくらいの人だからそういうのは平気だと思うけど密室ミステリーを期待して見に来た人たちはなんだこのクソ映画は!ってなると思う。自分はレザボアとパルプしか知らないけどある程度はタランティーノを知っているのでまあ綺麗な終わり方はしないんだろうなと思って観ていたから充分楽しめた笑。
差別用語、出血、無駄話の長さ笑。どれをとっても過去最高なファッキン残虐ムービー!絶賛するような内容ではないけどぶっ飛んでて最高だった!
2016年02月27日(土)1回目@MOVIXさいたま
2017年01月07日(土)2回目@渋谷アップリンク
ベストではない
山小屋版レザボアドッグス
話が加速しだしたらフル回転
やっぱりの面白さ!
確信犯的なやり過ぎ演出には只々脱帽です
タランティーノさん
後半が評価の分け目。
正に「タランティーノ」風味全開の西部劇に仕上がった一本。
168分の尺にビビりながらの鑑賞だったが、会話劇、視点切替などお馴染み要素を盛り込んで全く長さを感じさせなかったのは本当に見事、本当に裏切らない監督。
芸達者を集めた俳優陣の見事な演技に引き込まれ、そんな役者の無駄遣いにニヤニヤさせられたり。
意地悪さは相変わらず顕在、この「紙一重の悪趣味」が自分がタランティーノ作品を愛する理由なんだなと改めて実感した。
ただ1つ残念な所は。
「話も仕掛けも評判を裏切り、それを踏まえた上以上にに単純だった」
ドキドキしながら冒頭から人数を数え…9人いるぞ?というところから始まり。
そんな9人の複雑に絡む思惑と化かしあいを期待して迎えた中盤からの流れが、ネタの割れてからの終盤が…
「8」の必然性と知性がいきなり無くなり、とても勿体無く感じてしまった。
化かしあいで最後まで通すか、最初からお祭りにするか、どちらを撮ってもタランティーノ監督なら面白くするのに。
まぁこの半端感もらしいと言えばらしいのだけれど。
観て損は絶対無し、ただし宣伝・煽りに過大な期待は禁物な作品。
前半→無駄話!後半→一気に加速!
完全に好き嫌いが大きく分かれる作品だと思う。と言うかタランティーノ監督だからお得意の技が好きか嫌いかと言うこと。まず、OPから心は一気に掴まれた。70ミリフィルムで撮影された映像と音楽の雰囲気。これから何かが起こると思わせる描写はさすが。と思いきやここからながーーい無駄話がダラダラと続く。本当に長い。途中でチャプターとして章と題名が入るのはすごくいい。そして突然、話が一気に動いたところからは完全に見入ってしまう。一気にサスペンス、ミステリー感が増す。時系列を崩したり観客をもて遊んでいる。後半は血の嵐でおっさんたちの会話が嘘でできてる。嘘の先にあるのも嘘で真実などない。社会的テーマとして差別というのもある。確実に日本じゃ作れないし無理だと思う。R18というのもわかる。なんかすごいものを見せられた気がする。
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