「タランティーノの作風が合うか合わないか」ヘイトフル・エイト りぷ太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
タランティーノの作風が合うか合わないか
タランティーノ映画といえば無駄話、差別用語、殺人直前の演説、唐突なグロシーンでお馴染みだと思う。
今作は、今迄のタランティーノ作品で演出された細かな良さが凝縮されている作品だと感じた。
トランクからの一人称視点のショットも形は違えどヘイトフル・エイトにもある。
勿論、タバコはレッド・アップル
一見すると無駄な長話も健在。
無駄話の良さは張り詰めた緊張感が連続して何分も続くことだろう。
今にも張り詰められすぎて切れそうな糸がピンと伸びている状況が何分も続く。
そこがタランティーノ作品の良さである。
この良さがわからなければ「唯々長話に付き合わされた挙句いきなり人が死んでゆく作品」に感じてしまう。
タランティーノ映画に魅了される人間はその雰囲気に惹かれていると思う。
人を選ぶ作品ではあるが、何作かタランティーノ作品を見ているうちに気がつけばファンになっていることだろう。
ミステリー映画でもなく、ホラー映画でもなく、スプラッター映画でもない。
これはある種確立されたジャンルとして存在する、タランティーノ映画を楽しむか楽しめないかの問題。
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