ジョイのレビュー・感想・評価
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ジェニファーローレンスが最高
まず実話と言う事が凄い。アメリカは諦めない人にはチャンスくれるんだな。ジェニファーローレンスみたいな主婦もあまりいないだろうけれど凄みが出てていい女優さんだ。ロバートデニーロにブラッドリー・クーパーと名脇役にも恵まれて良かった。日本では映画館でやらなかったのかな?ツタヤで借りました。
デヴィッド・O・ラッセルらしさが活きない普通のサクセスストーリー
手を汚さずに水を絞ることが出来るアイデア・モップを開発した主婦ジョイ・マンガーノの物語。実在の人物を主人公にしているとはいえ、「ザ・ファイター」でも「アメリカン・ハッスル」でも、実際の出来事にきちんと独自の解釈や映画化の動機付けがなされた作品を生み出してきたデヴィッド・O・ラッセル監督作品であるので、実際の出来事であることに寄り掛かったような作品にはならないだろうことは信用できた。しかし、なんだろう?今回はラッセルの演出も脚本もいまひとつ冴えないような・・・?主人公ジョイの実業家としての奮闘と、強烈な家族関係などが描かれているのだけれど、近年のデヴィッド・O・ラッセルの演出の優れた手捌きがこの作品ではなんだか鈍ったようであまり活きておらず、緩慢で欠伸が出るようなシーンもちらほら。
強烈な個性を持った家族たちの存在感は粒ぞろいでユニークで面白いし、主人公ジョイを演じたジェニファー・ローレンスの20代とは思えない風格と力強いパフォーマンスには感心するものの、物語自体には惹かれるものがあまり多くなく、強烈な家族の存在が喜劇にもドラマにもうまく結びついていない感じで完全に浮いてしまっていたのも気になった。
ドストレートな作り方をすれば「エリン・ブロコヴィッチ」みたいな作品になっていたかもしれないし、実際そうしてくれた方が良かったんじゃないか?って思うのだけれど、この映画はデヴィッド・O・ラッセルの演出グセが悪い方に出てしまったような感じで、巧く働けば「アメリカン・ハッスル」のように映画全体をいい意味の「ハッタリ」にしたりもできる彼の演出も、そもそも内容が普通のサクセス物語なので、ラッセルのアクを足してみてもごく普通の女性の普通のアメリカン・ドリーム物語にしかならなかったよう。
でも一番は、主人公ジョイを魅力的に出来なかったことではないか?ジョイを演じるジェニファー・ローレンスを堪能することは出来ても、ジョイ・マンガーノという人物そのものに魅力や興味をそそられるようなことがなかったのは、伝記映画として決定的な落ち度だと思う。
この映画を日本で劇場公開しないなんて!と思っていたけど、実際作品をみたらちょっとそれも納得してしまったかも。
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