「ILM参戦が唯一の見所」ウォークラフト 森泉涼一さんの映画レビュー(感想・評価)
ILM参戦が唯一の見所
世界数億人規模で行われているオンラインRPGのゲームを映像化するにあたり、ILMの参戦は必要不可欠と言えるかもしれない。これに関しては公開前から大いに期待し、結果期待通りの映像美でこの壮大な土台をつくりあげオークや魔法使い等人間離れしたものを映えさせている。
オーク側と人間側で対立が起こり、その間を取り持つ橋渡し役的存在である混血種がこの戦争のキーマンとなってくる。「ロード・オブ・ザ・リング」の世界観を期待しつつもハードルの上げすぎは禁物と考えてる人は少なからずいると思うが、まさにその通りの結果。ILMの映像美で魅せ、人間とオークの対立間で混血種や魔法使いとファンタジー要素も豊富に揃えながら、それぞれの特性が何なのかを理解させずに急ピッチで物語を進める暴挙にでる。有名ゲームが原作ということもあり複雑な説明をあえて省いたという考えもできるが、この壮大な世界観を淡泊に進められては一見おことわりの雰囲気がある残念な映画になってしまう。
しかしながら、ILM効果もあり広大なフィールドとそこに映える建造物や自然環境の描き方はこちらをワクワクさせてくれる。オークも一体一体特徴が異なり、外面を垣間見るだけでも価値を見出せる。
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