カリキュレーターのレビュー・感想・評価
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口直しに良いロシア産SF
ロシアの作品を世に広めたのは何を隠そう「ナイト・ウォッチ」だ。ハリウッドの食い付きそうなテーマの作品で、もちろん鑑賞済みである。 特に不満のある作品では無いが、テーマがテーマの為他の作品に埋もれてしまう感のある作品に思えてならなかった。 しかし本作をはじめとする近年のロシア産SFは独特の世界観と映像で象徴的に感じる。 どこか無機質にも思えるそれは鑑賞後にじわりじわりと映画好きを刺激してくれるのである。 本作のストーリーは正直大したことは無いが、盛り上がりそうで盛り上がらない何とも言えぬ演出が癖になり、半年後にこうしてまた鑑賞している。観ると「あぁこれか」となるのは分かっていたが、期待していたハリウッド作がそうでも無かった時の口直し的役割を本作は果たしてくれそうだ。また、ロシア映画の予算で映像を甘く見ていると驚かされる。かなりの映像表現でそこも癖になる要素の1つだ。個人的には終盤で自らを犠牲にし、広大な海に潜む巨大魚に喰われる男性の描写が「JAWS/ジョーズ」そのものだったこと。巻き戻してしまった。 言われて観れば「未体験ゾーンの映画たち」で上映された本作から次々とロシア産SFが上陸している様に感じる。企画側も狙っているのだろうか。
CGは頑張っていても中身は淡白
刑務所専用の様な星に連れてこられた囚人達が、終身刑になり、300km先の幸福の島を歩いて目指すミッションを星の外で行う話。 ポスターや写真に写る黒い物体は「砂鉄のデカイ版かな〜」と興味を持って鑑賞したが違った💦 しかし、謳い文句通り「死の惑星をサバイブ」は合っていた。 CGは凝ったいて面白いのだが、使われている所はかなり限定。他はお金が掛かっていない淡白な移動劇を観せ付けられて眠たくなる。短い上映時間に関わらず😓。 このくらいのCGを使うTVドラマは海外ならば増え始めているし、映画内途中途中CMが入りそうな間はかなり気になる。 ロシアSF映画は何本か観てますが、これも同じ部類で映画内容としては予想より突き抜ける事は無い。 私としてはロシアあるあるでした。
独裁国家
沼地での主な外的は人間を襲うノコギリ樹。罪人の一人ユスト・ボルグはいわゆる常連であり、彼に従う者たちのグループと、計算高そうなエルヴィン・カンにただ1人付いてゆくクリスティの二つのグループとなった。彼をそのまま“計算機”と呼ぶクリスティ。皆の装備を入れてあった箱をもらったのも計算の上だった・・・ 他の星からは隔絶されたXT59惑星は独裁者である総統のもと、中央コンピューターで全住民を監視し、自由がほとんどない星だった。エルヴィンは総統直属の顧問官であったが、真実を世に知らしめようとコンピュータにウィルスを仕掛け、自首して刑を受けたのだ。しかし、彼の頭の中にある解除コードを入力しないとシステムダウンするというピンチ。総統は罪人たちが幸福の島を目指す中、彼を生け捕りにせよと命じたのだった。 罪人たちの諍いもあったが、追手を振り切り、エルヴィンとクリスティは浮草に乗って漂いながらも目的地に到着。隠されていた総統の脱出用ポッドで逃げ出して、めでたく惑星から脱却!となるのだが・・・ 独裁国家へのアンチテーゼというストーリーであり、最後には浄化しない。一言だけのエンディングワーズには「民主主義によるシステム作りがされるかと思いきや、もっと悪い支配者のシステム」になってしまった・・・と。虚無感を与えてくれるラストに加点。
ロシア製サバイバルSF
久しぶりにヴィニー・ジョーンズみた、ほぼ最後まで出演。 最初と最後をモノローグでまとめちゃうところが悲しい。 カリキュレーター=計算能力が凄い男の人は確かにおるけど、別にサバイバル時に計算は発揮しないのでどうかと思うタイトル。 CGはそこまで酷くはない。 沼いいながら概ね砂漠っぽい 湾曲的にロシア政府を批判してるの?
クールなお口直し
DVD5本借りて、期待外れの大作4本見た後での本作は正にお口直し的で良かった。派手な盛り上がりより淡々でクール、画面の 背景感、有機的な異生物の出現もシュールで不気味。ロシア的SFの味付けと新鋭監督のセンスが感じられる。ヒロインがパリジェンヌ風でフランス映画かなと見ていた。たまに不思議な映画を観るのも又良し・・・。
世界観は好き
さすがに宇宙大国をロシアから生まれたSF作品。その世界観や背景なんかも何となく面白い。マテリアルもアメリカ寄りのものとは一線を画すようなものが多く顕在し、ビジュアル的な面白さは大いにあった。 しかし、ストーリー展開があまりにも唐突すぎる感があって、見逃せないアラが数多い。変に辻褄を合わせて分かりやすくさせようとしているところがよろしくない。 過去ストーカーとかソラリスといった名作などは、分からない部分がたくさんあったけれど、なぜか非常に魅力的だったことを思うと、あのソビエト連邦のトゲトゲしさはどこへいってしまったのかと悲しい気持ちがしないでもない。
偽りの世界からの脱出。異形の地で描かれる、決死のサバイバル。
【賛否両論チェック】 賛:管理された生活を放棄し、未開の地で生き延びようと奔走する主人公達の姿が印象的。 否:ツッコミどころはかなり多いので、SFが苦手な人には向かない。設定も割とありがちな感が否めない。 近未来の未知の惑星を舞台に、次から次へと迫り来る危機を必死でかいくぐりながら、生き延びるために奮闘するアンナの姿が、非常にたくましいです。そしてエルヴィンもまた、偽りの安寧を捨て、自らへの戒めの気持ちと共に、荒野を進み続ける姿が印象に残ります。 もう少しち密な人間模様が観たかった気もしますが、サバイバルの緊張感が溢れるSF作品に仕上がっています。
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