特捜部Q キジ殺しのレビュー・感想・評価
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奇人・変人揃いの刑事たちが美少女に翻弄されつつ暴くエスタブリッシュメントの犯罪
推理モノのシリーズはあまり見ないのだが、この特捜部Qは別物だ。確かに面白い。
その面白さとは、まずは特捜部メンバーのカール、ローセの奇人・変人ぶりと、アサドがその調整役となって苦労する姿が絶妙に嚙み合って、安定したいい雰囲気を醸し出していることから生まれている。
次に、犯罪・推理モノにありがちな非現実的な犯罪動機や異常な人間関係や環境設定が、このシリーズでは控えめで、動機に納得できるものが多く、犯人らに共感しやすい。なおかつ社会背景もきちんと描かれている。
第三に、主役級に必ず北欧の美少女が登場し、男性観客の目を引き付けるw 透き通るように肌の白い、絵の中から抜け出してきたような少女たちが、日常でふと見せる肉感的なシーンは魅力的だ。
以上のような要素が作品の基盤となっているから、ストーリーの内容にかかわらず面白いのだが、中でもキジ殺しは得意の絶頂の学園生活から転落した美少女が、社会の底辺で苦しみつつ、最後には内に秘めた愛憎の塊を曝け出し、実現する点でドラマティックな佳作となっている。
ただ、シリーズの売り物である主役カールの奇人・変人ぶりがもうちょっと甚だしく、警察内の軋轢がもっと激しければ、さらに面白いのになと残念に思う。
新しく秘書も加わり
カールとアサドのコンビ。新たに秘書も加わる。カール、もう少し愛想良くしようよ。新しく入って、上司があんなに不機嫌だと大変!
でもなかなか優秀な女性で、届いた大量の資料や写真をきちんと壁に、整理して貼っている。
今回もなかなかの強引な捜査をするカール。振り回されるアサドだが、なかなかのいいコンビ。今回は警察上層部に犯人の友達がいたりと、ちょっと捻りもあり面白い。
息子も度々泊まりに来る様で、今回は父として息子に近づこうと努力するカールも親しみを感じた。
テンポよく見られるミステリー
原作を読んでいないが、散りばめられた要素が謎解きでつながっていく展開は、こきみよく進行されるので、見ていてストレスがなかった。派手なアクションはないかわりに、リアル感が高い。
リアル感であえて言うならば、少年期の無邪気な残忍性は理解できるが、それが大人になるまで、特に家族・子供をもつ大人になってまで、継続するものなのか、違和感は残った。
一方で、罪悪感にさいなまれ続け大人になった目撃者が描かれているから、なおさらそう感じたのかもしれない。
(原作には、その辺りがもっと詳細につづられているのかもしれない・・・ゴメンなさい、読んでません。)
全体としては、しっかりと作られたミステリーで、ストーリー展開もテンポが良いので、楽しめる作品だと思う。
個人的に、ラストシーンは良かった。直前のシーンとの相対で、観ている側がある程度救われる感があった。
過激な暴力シーンばかりが目について食傷気味
本作から観ても特に支障はありませんが特捜部Q の成り立ちがらみもありますので一作目(檻の中の女)からの鑑賞をお勧めします。
性に奔放で暴力的な謎の女性キミーの登場により一作目よりミレニアムらしくなった、スタッフの本領発揮と言うことでしょう。
特捜部も今回は影が薄くキミーに振り回されるばかり、例によって早々に悪役は露呈するのでミステリー味は薄め、過激な暴力シーンばかりが目について食傷気味。
新任秘書もなかなか切れるし課長は良い人に悔い改めているから捜査に支障はない筈なのに令状も取らずに家宅捜索、カールのはみだしぶりは相変わらずなのだが猫を保護したり息子のことを気に掛けたりと多少人間味が出てきた分、弱体化したようだ。
原題Fasandaeberneも雉殺しだが劇中の狩りの獲物は縞馬、悪党どもはよほど狩りが好きなようで納屋には獲物とおぼしき動物が一杯檻に入っていたが雉は見かけなかった、雉は被害者たちの暗喩で「雉も鳴かずば撃たれまい」のことわざにあるようにデンマークでも「余計な事を言わなきゃ、そんな目に合わなかったのに」といった意味になるだろうか・・?
全員、感情移入ができない。
『特捜部Q キジ殺し』鑑賞。
*主演*
ニコライ・リー・カース
ファレス・ファレス
*感想*
前作が面白かったので鑑賞。
新たな秘書が加入し、20年前の未解決事件を捜査することになります。
物語のキーとなる、過去に苦しむキミーと、その周囲にいる男共。全員感情移入ができません。
周囲の男共はめっちゃ悪人だし、被害者ヅラしてるキミーも犯罪に加担してるし、なんかもう、ずっと心が重たくて、胸くそ展開が続くので、とにかく辛かった。
あと、カールがいつもより暴走してます。
しかし、謎解き展開は好き。あれとあれが繋がる感じとか、最初が分からなかった事が解る所とか、サスペンス要素としては悪くなかったけど、今回は色々エグいです。(^^;
総じて、個人的には前作の方が面白かった。いじめ、胸くそ展開は大の苦手なので、微妙でした。。
刑事物、サスペンス好きにはお勧め💓
未解決事件を取り扱う特捜部Qのお話。
元同僚の男が何十年も昔に双子が殺された事件に疑問を抱き捜査を開始。
しかし、まもなく本人が自殺してしまった。
彼の遺品の中から、捜査資料をみつけ手がかりを元に捜査を開始する。
個人的には面白いと思うと思ったら、ドラゴン・タトゥーと関連があったのね。
「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のニコライ・アーセル&ラスムス・ハイスタバーグが脚本に参加。
どんどん面白くなる特捜部Q
心理描写が上手いとでもいうのでしょうか、暗くて野暮ったいんですけど、グイグイくるんですね、デンマーク作品って。
謎めいた主人公の扱い方がクールで魅力的に描かれているので、作品展開に軽さがない。
4作品ぶっ続け観ちゃったほどなかなか虜になりましたよ。
この作品は、ハリウッドでのリメイクはしてもらいたくないな。
(他の作品レビューも同様の内容にしております)
安定感バツグンの面白さ
前作に引き続きいい味出してます。
前作もだけど、手放しでハッピーエンドとも言い難いんだけど、後味は悪くない。
カールとアサドのコンビが大好きで、前作よりさらに友情が深まっていて、よかった。
こうゆうバディーもの好きです。
作品全体的な重厚感はあるけど、テンポがとても良くて本当見やすい良作です。
社会的権力、虐げられる者たち、立ち向かっていく刑事たちは北欧も日本も変わらない
ベストセラーの北欧ミステリーを、本国デンマークで映画化したシリーズ第2作目。
カールとアサドの今回の捜査は…
ある日カールの元を初老の男が訪ね、20年前のある事件を再捜査して欲しいと頼まれるが、ついこれをことわってしまう。その後、男は自殺する…。
男は元警部。責任を感じたカールは男の遺品を元に、事件を調べ直してみる…。
20年前、寄宿学校で双子がレイプ・惨殺された事件。
犯人も捕まり、裁きも下されたが、それはあまりにも軽すぎで、不審な点も多い。
卒業生で今や社会的有力者たち。
そして、最重要人物である一人の女性の存在…。
好評を博した作品の2作目だけあって、尺もボリュームもアップ。よりミステリーの醍醐味も増した。
が、それが見所でもあり、難点。
登場人物も多く、20年前と現在が交錯。
お察しの通り事件の真犯人や真相はそう複雑なものではないのだが、ちと人間関係など分かりづらい。
また、レイプシーンや暴力シーンなど、なかなかエグい。
しかしこれは犯人たちの残虐性を知らしめる上で必須。
捜査線上に権力が立ちはだかる時…
虐げられた者たちは今も苦しむ。
偽善者たちは今も法に護られ、のうのうと社会上位の甘い汁をすすっている。
それは北欧も日本も変わりない。
そんな不条理に立ち向かっていく…。
特捜部Qに秘書が配属。非常に役に立つ存在に。
カールとアサドもよりバディ感を深めた。
作品自体の見易さでは前作。
でも変わらぬ見応えや悲しい結末など、今回も面白かった。もはや安定路線か。
第3弾も楽しみ。
それにしても、武骨に見えるカール、意外とやられ易い…(^^;
北欧ミステリーは侮れない!
特捜部シリーズ2作目。
アサドとカールのタックが前作以上に抜群でした!
20年前の未解決事件を追いかける2人ですが、目撃者を探し出そうとするたびに、その人たちは次々に殺されていきます。
終わったはずの事件は終わってなかったのでしょうか⁉︎
事件の鍵を握るのは、目撃者のキミー。
彼女が重大な謎を握っているはずですが、それがなかなか掴めないところがミステリー。
過去の回想シーンに加え、残虐な殺人とレイプ映像が断続的に続くため、精神的にも追い詰められそうな状態でした。
今後も回を追うごとに残虐レベルが上がりそうな予感がします…。
地味だがエロが良いアクセントに!!
前作に続き地味で真面目な作りですが、今作は時折入るエロティックなシーンが良いアクセントになっていると思います。どのシーンも綺麗に撮れており、特に森の中でお尻がプルルンと揺れるシーンは印象的でした。20年前の物語と交互に展開しますが、誰が現在の誰だかわかりづらいです。何か随分時間が余っているなと思ったら、ラストは予定調和な展開になり微妙でした。終盤の作り方は前作の方が良かったです。
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