「全編に漂う絶望感。SFの中で描かれる愛の物語。」エイリネイト 侵略地区 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
全編に漂う絶望感。SFの中で描かれる愛の物語。
【賛否両論チェック】
賛:心身共に離れてしまった夫婦が、異星人の攻撃からの逃避行の中で、必死に再び寄り添おうと奔走する姿が、ハラハラしながらも非常に切なく描かれる。
否:時間軸が行ったり来たりするので、やや混乱しそう。終わり方も唐突で、急に驚かせるシーンもかなり多いので、好みは分かれそう。
メインは、無慈悲に攻撃を続ける異星人からの逃避行を描いていますが、そこにあるのは、身も心も離れてしまった1組の夫婦の、悲しくて深い葛藤の物語です。まさに、いなくなって初めて分かる大切さを体現していて、展開にハラハラしながらも、思わず切なくなってしまいます。
ただ一方で、主人公の葛藤を丁寧に描いている分、SFモノとして観るのにはやや難がありそうです。時間軸もかなり頻繁に行ったり来たりするので、少し混乱もしそうです。
終わり方も賛否ありそうですが、裏を返すとそれくらい切なすぎるラストともいえそうです。気になった方は是非。
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