「小栗も妻夫木も良い!」ミュージアム AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
小栗も妻夫木も良い!
小栗旬は不良役も好青年役も個人的にあまりいい印象がなかったが、この作品の沢村役はすばらしい。仕事が好きかどうかに関係なく、忙しいとつい家庭やパートナーをおろそかにしがちになるのは、共感できる人も多いはず。刑事という特殊な職業ではあるけれど、社会人男性が身につまされる、男のダメな部分も含めた等身大のキャラクターを、小栗がメリハリある演技で魅せる。
そして、カエル男の妻夫木聡。前宣伝の方法としては、犯人の俳優を伏せるという手もあったのではという作りだが、積極的に名前を出していく方針になったようだ。もちろん、妻夫木がスキンヘッドで猟奇殺人犯を演じるという意外性だけでなく、小栗以上にナイスガイ、優男のイメージが強い彼が鬼気迫る表情で沢村刑事を追い込んでいく姿に戦慄。
大友啓史監督は日本映画の枠にはまらないスケールの大きさを感じさせる。ハリウッド進出作をぜひ観てみたい、期待の監督の1人だ。
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