「教会の闇と心の傷を照らす」スポットライト 世紀のスクープ everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
教会の闇と心の傷を照らす
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アカデミー賞は、この作品が描いた真のジャーナリズムへ贈られたのだと思いました。何度か照らした光がようやく権力の闇を崩して行く…でも暗闇を突き抜けられた訳ではなく、まだまだ氷山の一角なのかと。
命懸けであったり、世間を根底から覆す覚悟があったりと、そういったジャーナリズムを描いた作品は数多くあると思いますが、この作品は、組織的隠蔽を暴くだけでなく、被害者へ救いの光を差し伸べることのできる人道的なジャーナリズムを描いています。
アメリカではとにかく小児性愛者は忌み嫌われます。それが、地域の住民から信頼され、懺悔・告白を聴き毎週説法する役目の神父だったら…。
一部の神父自身も被害者である可能性が示唆されているようでしたので、長年に渡る教会の罪は深いでしょう。
映画自体は、登場人物や関係者が多く、流れを追うので精一杯でした。海外ドラマでお馴染みの人達は、どうもそちらのイメージが拭えなかったです。話にあまり盛り上がりはないので、恐らく多くの方は、最後のリストに最も驚愕するのではないかと思います。そこから生じうる負の連鎖を考えると更に恐ろしくなります。
"If it takes a village to raise a child, it takes a village to abuse one."
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