「美しく魅せる伏線回収の数々。」ディバイナー 戦禍に光を求めて せっちゃそさんの映画レビュー(感想・評価)
美しく魅せる伏線回収の数々。
あのラッセル・クロウの初監督作。
第一次世界大戦後、様々な犠牲を負った男の苦悩と"家族""愛"をテーマにストーリーは進みます。
初めてがゆえか、彼のやりたかったであろうテーマが約2時間の中にギュッと凝縮されています。
場面が行ったり来たりするので序盤はなかなか入り込めないかもしれませんが、
終盤になると自然と物語の展開に引き込まれるはずです。
そして数々の伏線の回収と、その表現の仕方がこの作品最大の魅力。とても初監督とは思えません。
飾らずに魅せる形が日本人好みな感じです。
個人的にはコーヒー占いのくだりがグッときました。
またこの作品はラッセル・クロウはもとより、オルガ・キュリレンコの熱演と美しさが必見。
そしてエンドロールの曲が作風にマッチしていて、作品のよさを増幅させます。
悲しい題材ですが、観終わったあとにはどこか清々しさが残ります。
物語・映像・音楽の三拍子揃った良質な作品。
今後の作品も大いに期待したいと思います。
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