「"シビルウォー"を今描く意味」シビル・ウォー キャプテン・アメリカ 神社エールさんの映画レビュー(感想・評価)
"シビルウォー"を今描く意味
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原作未読、MCU作品はデアデビル、エージェントカーター、ジェシカジョーンズ以外鑑賞済。
今まではその一作品で起承転結全てを描こうとしていた感があって冗長に感じてしまう部分が無きにしもあらずだったんだけど、今回はエイジオブウルトロンの時からアイアンマンとキャップの確執に繋がる下準備や伏線を上手く張っていたので、かなりスムーズに話を描けていたと思う。
今回新加入のブラックパンサーやスパイダーマンもちょっと尺調整を間違えれば冗長になりそうな位存在感のあるキャラなのにあの上映時間の中で上手く納めていて、その見事なバランス加減にマーベルスタジオとルッソ兄弟に称賛を贈りたくなるほど。
個人的には以前、「熱量と文字数」のアントマン回で話にだけ聞いていた「ジャイアントマン」の初登場シーンが観られた事や、新スパイダーマン役のトム・ホランドが予想以上にスパイダーマンっぽさを醸し出していた事、ブラックパンサーが予想外にカッコ良くて、今後の単体映画やインフィニティ・ウォーでの活躍も楽しみ。
アベンジャーズの対立映画ではあるけど、”南北戦争”を意識させる「シビルウォー」ってタイトルを今製作するって言うのが明らかに大統領選挙を控える今のアメリカ社会や、9.11のテロ以降アメリカがテロリズムと独自に闘ってきた事に対する国際社会のメタファーで、アメリカの名を冠するキャップの選択が世界を率いるアメリカの進むべき道だと指し示している様に感じた。
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