「豪華出演陣の演技は買うが。。」海賊とよばれた男 ジャンペイさんの映画レビュー(感想・評価)
豪華出演陣の演技は買うが。。
山崎貴監督の秀でているところはVFXを利用した再現力、というのはよく言われているが、それに加えて長い原作の物語を再構成して映画サイズに落とし込む、というのも一級品の監督だと思っている。
ALWAYSも寄生獣も永遠の0も、その点が上手い故に原作の良さを損なわず、それが恐らく大型実写化で山崎監督が採用される理由なのだろう。
にも関わらず、今回の脚本は明らかに練り込み不足と言わざるを得ない。
確かに原作は文庫本2冊分となかなかの量であり、それを145分の1本にまとめるのはなかなか難儀な作業だったと思う。
ただあまりにも色々なエピソードに手を出したせいで、それぞれの話に深みが出なくなってしまった。
こう言うときこそ、前後半に分けるべきだと思うのだが、製作陣もそれでは回収できないと踏んだのだろう。
最後までなかなか感情移入が出来ず、ただ岡田准一の演技を観ているだけ、という作品になってしまった。
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