劇場公開日 2016年12月10日

「見る度に感動を新たにする物語」海賊とよばれた男 silversnowさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0見る度に感動を新たにする物語

2016年12月25日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会、映画館

泣ける

笑える

興奮

明日また、主人と見に行きます。
最初は試写会で小6の次女と、公開後は主人と見に行きました。
明日は三回目です。
今まで、複数回、映画館に足を運んでみた映画はタイタニックだけです。
タイタニックは、現実の沈没事件をよく再現していて実に見ごたえのある映画でした。
何度も見るから名作とは言えませんが、今回の海賊とよばれた男は、なるだけ映画館のスクリーンで複数回見たいと思う映画でした。
時間が取れれば、一月にも一度見ておきたいと思っています。
一度目に見たときは、過去と現在に飛ぶストーリーについて行けませんでしたが、渋い映像と優秀な俳優陣の演技に目を奪われて☆4つでした。
でも、二度目に見たとき、ストーリーの趣向が分かり、今までになかった構成で、無駄なくテーマに沿っていたことに改めて驚かされました。
小説の濃い内容を期待して見る方には物足りなく感じるかもしれない。でもそれは、ないものねだりという気もします。
あの長い熱い小説の見どころは人によってもたくさんあり、あれをすべて映画の見どころにまとめるのは時間的に無理もあります。
また、小説ならでは描かれ方の面白さがあると思います。
今回の映画では、日章丸事件に焦点を当てて、それに向けてストーリーを集約させ、強くもあり弱くもあった国岡鐵蔵という男の生きざまに焦点を当てていると思います。
結果、私も娘も、「頑張ろう!」と思う時には、つい、国岡商店の社歌を頭に巡らせながら元気をもらったりして、今の人が忘れかけていた泥臭い熱い気持ち、勝負にかける執念や覚悟を思い出させてもらいました。
別世界のファンタジー映画も大好きですが、この映画はまた、ある意味、人によっては見ることで人生の変わる映画になっていると思います。

silversnow