劇場公開日 2016年12月10日

「もう「岡田『くん』」だなんて呼べない」海賊とよばれた男 ジョージさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5もう「岡田『くん』」だなんて呼べない

2016年12月18日
iPhoneアプリから投稿

映画を楽しみたかったので、原作はあえて読まずに観ました。
あの長編小説を2時間に収めるなんて、どだい無茶ですからね、映画と原作は別物だと最初から割り切りました。

もう「岡田『くん』」だなんて呼べない。
心底そう思いました。
素晴らしい俳優、日本を代表する俳優です。
30代俳優の中ではナンバーワンじゃないでしょうか。
世代や立場による演じ分けも圧巻でした。

そして、脇を固める面々も豪華かつ堅牢。
時代背景、あの時代だからこその熱や勢い、気持ちなどもよく伝わってきました。
現代では通用しないであろうあの強引さも強烈さも乱暴さも、時代背景あればこそ。
戦争、敗戦、復興…色々考えさせられました。

ひとつ惜しいのは、妻や家族の気持ち、目線が出てこなかったこと。添い遂げた妻や子、孫に触れていないのも不自然な感じがしました。
最後のシーンで妻の気持ちを示唆してはいますが、ちょっと弱かったかなぁ。いいシーンではありましたけれど。(でも、以前似たようなシーンを何かで見たような気がしています。なんだっただろう…?)

総体的に、大変いい映画だったと思います。

ジョージ