「デキるダメ人間。」スティーブ・ジョブズ ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
デキるダメ人間。
A・ソーキンっていう人はデキるダメ人間の脚本が本当に上手い。
「ソーシャル・ネットワーク」が好きな私は多数の共通点を見つけ
ニヤついてしまった。まるで舞台劇のような臨場感と台詞の妙。
肝心な発表の場を排しそのバックヤードを三場面に分けて構成。
このたった三場面だけでS・ジョブズという男がまったくもぅ!
な人間であったことがよーく分かる。彼自身が抱える両親への
トラウマもかなり関係していると思われるが、まさか同じような
拒絶を息子も繰り返しちゃうんだなぁと血筋からなる運命を呪う。
副鼻腔炎のクリスアンはともかくリサは酷い扱いも気丈に耐える。
天才有名奇人の父と金を無心する母に挟まれて、よくぞ頑張って
生き抜いてきた勝気な娘だ。その娘を擁護するジョアンナの苦労
(この人がホントの功労者)を見かね、彼女が資料をぶちまけた時、
私も一緒に水ぶっかけてやろうか?と思った。何もプレゼン前に
問題起こさなくてもと思うが神経質な彼には何時何処で訴えても
あまり関係なかったのかも。大胆で斬新な脚本プレイは好き好き
がかな~り分かれそうな愚痴と罵声と怒号のオンパレードだけど、
天才の内面によく迫っていたと思う。ボイルのアイデアって凄い。
(しかし膨大な台詞量^^;エゴの鬩ぎ合いにずっとお尻がムズムズ)
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