劇場公開日 2016年7月2日

「「怖がってるだけじゃ、何も変わらない。」ホラーなのに心温まる成長物語。」ホーンテッド・キャンパス 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「怖がってるだけじゃ、何も変わらない。」ホラーなのに心温まる成長物語。

2016年7月7日
PCから投稿

笑える

悲しい

怖い

【賛否両論チェック】
賛:根っからの怖がりだった主人公が、仲間達や守りたい人との出逢いを通して、やがてたくましく成長していく様子が、ホラー映画なのに微笑ましくて心温まる。主人公達の〝絆”や、甘酸っぱい恋模様にも要注目。
否:コメディタッチではあるが、急に驚かせるシーンも多いので、ホラー映画が苦手な人には向かないかも。ツッコミどころも満載で、お話自体もかなり荒唐無稽。

 霊感があるのに生粋の臆病で、その力から逃げ続けてきた主人公が、理解のある仲間達や守りたい人と出逢い、少しずつたくましく成長していく様子が、ちょっと怖い雰囲気の中でも微笑ましく描かれていきます。そんな彼を温かく見守り、時に優しい言葉をかけてくれる先輩部員達の存在もまた、人と人との〝絆”を感じさせてくれる、ステキな要素になっています。個人的には高橋メアリージュンさん演じる藍の、姉御肌なキャラクターが好きでした(笑)。
 展開は結構強引ですが、前半は1人の少女が辿った悲劇の物語に驚かされ、後半は大学がひた隠しにしてきた〝自殺した少女”にまつわるストーリーに、ハラハラドキドキさせられます。主人公が想いを寄せるヒロインをどうやって守り抜いていくのか、その成長ぶりにも期待大です。
 沢山ドキドキして、少しだけほっこり出来るような、不思議な雰囲気のホラー映画に仕上がっています。友達同士は勿論、デートなんかにもオススメの作品です。

映画コーディネーター・門倉カド