「「結婚は相手を受け入れる覚悟ないと出来ない」と学べた」ビューティー・インサイド かちかち映画速報さんの映画レビュー(感想・評価)
「結婚は相手を受け入れる覚悟ないと出来ない」と学べた
目覚めるたびに転生ガチャ。今日の自分はイケメン?ハゲデブ?美女?
今まで見たことない異色の恋愛映画。ふだん恋愛モノは好きじゃないから観ないんだけど、主人公のぶっ飛んだ設定に惹かれ鑑賞。良かった点は2つある。
1つめは、「主人公の特異体質が特殊で面白い」こと。
この映画の見所はなんといってもこの設定に尽きる。目覚めるたびに性別国籍年齢バラバラ。イケメン、美女、おっさん、ハゲ、デブ、あらゆる人間に大変身してしまう。今まで観たことない設定は新鮮で楽しめた。イケメンの日はナンパしまくれるし羨ましい。ブサメンに変身してしまう可能性もあるからデメリットも大きいけどね。
設定上、感情移入はしづらいかと思いきや、イケメン、おっさん、女性の姿のウジンが同一人物に見えてくるから不思議だ。多くの役者で一人の人物を演じてると思うと、スケールの大きさに驚く。wikiのキャストページ見たら「キム・ウジン」の名がずらりと並んでて笑った。
2つめは、「結婚は相手を受け入れる覚悟ないと出来ない」と学べたこと。
トントン拍子でウジンとイスが結ばれるかと思いきや、イスの苦悩と葛藤が描かれてるのが良かった。だんだんとイスがストレスで精神的に病んでいくのは見てて辛かった。ただの恋愛でさえ相手を受け入れられないことが多いのに、ウジンの能力に付き合ってたら疲れるのは無理もない。
ウジンの一方的な愛情に腹が立った。ウジンは恋すると周りが見えなくなる典型的な人。イスの気持ちも考えずに結婚を迫るのは早すぎるでしょ。でも焦ったことに気づいて、ウジンからイスに別れを告げる選択は良かった。距離を置いたおかげで、最後イスの方から会いにきてくれたのだから。
残念だったのは、「ストーリーのテンポが遅い」こと。
序盤はウジンの能力もあり飽きずに楽しめた。しかし、中盤からは能力に見慣れてきて飽きた。周りの介入も少なく、ひたすらウジンとイスがデートするのを見せつけられるだけ。ウジンがイケメンの時の描写が多いから、ワンカットくらいハゲデブとのデートも入れて良かった気がする。
あとエンドロールでウジンの母が父と再会するのはいらんと思った。自分から出てって今更母に会うとは都合のいい男すぎないか。ダレすぎて上映2時間が倍くらいに感じた。
総評すると恋愛映画としては面白い方。恋愛映画嫌いの俺でも最後まで観れたしね。設定上コメディーにすることも出来たのに、韓国お得意の恋愛映画に仕上げたのは凄い。一風変わった恋愛映画を見たい人にオススメ。