「内容?どっかで見たよねえ。幽霊?なんか、いたねえ。ティルダ?いないねえ。」クリムゾン・ピーク しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
内容?どっかで見たよねえ。幽霊?なんか、いたねえ。ティルダ?いないねえ。
ギレルモ・デル・トロ
登場するキャラクターの履歴書を作って、演者にわたすなど、凝りに凝りまくるオタク。
だが、設定、キャラクターの面白さのわりに、ストーリーがいまいち、というのが、デル・トロの印象。奇跡的に両方が高い次元で成り立ったのが「パンズ・ラビリンス」だが、ほかの「ヘルボーイ1,2」「パシフィック・リム」など、設定が勝りすぎ、ストーリーがしょぼいことも多い。「パシフィック・リム」は序盤などの語り口は大好きだが、ストーリー自体は眠いものであった。
その彼がその後に選んだのが、ゴシック・ホラーだという。どちらかというと、やはり「設定」で進むジャンルではある。
「クリムゾン・ピーク」
結論から言うと、「パシフィック・リム」後のデル・トロ監督作というのにこの扱い、公開館数というのがすべてを語っている。何も新しいものはない。というか、よくぞここまで既視感バリバリの設定、ストーリーを映画にしたものである。
デル・トロが、おいしい設定を自分なりの好みで集めたら、誰もが見たことあるような作品になっちゃったという。そりゃあ、お客さん、入らないよ。おそらくみんな口をそろえて言う。
「どっかで見たよねえ」
そうねえ、はっきりと作品名は言えないけれど、日本でいうと、「梅図かずお」の世界か。
縁者についてだけど、ミア・ワシコウスカがこういうのハマるかと思ったら、全然だめだった。このひとロングのブロンドだと顔が沈む。おまけにソバージュという2重苦。おまけに憔悴しきった状況で見せ場を迎えるから、若さも活きない。
というか、はっきり言うと、デル・トロ、女の子をきれいに撮れないだろ。ゴシック・ホラーで女の子をきれいに撮らない時点でアウト。
ヒドルストンは、その身の、芯の細さが、その境遇を物語り、なかなかいい。チャステインはまあ確かに、ここまでできる人。だけど、どうせならティルダ・スウィントンでしょう。こんなこと言ってもしょうがないんだけど、なんだかいちいちいちゃもんつけたくなる映画なんだよね。これ。
それもこれも
「『パシフィック・リム2』を撮らないで、コレかよ。」
というのがまあ、大多数人数の気持ちかと思う。
(100%逆ギレ)
追記
世間知らずのお嬢さんに姉弟コンビで攻め落とす、というライフスタイルの姉弟。話運びでスゲー気に入らないのが、姉弟の正体が最初から怪しいで進めていること。お姉さんは簡単にキレるし、まあ、浅いんだよね。第一演者がそういう演者だから、というのはあるかもしれないが、その二人が〇〇〇しているのは、やっぱり主人公と同様にどっきりさせてほしかったかな。はじめっから想像できるんだもん、これ。お客さんなめちゃいけない。
追記2
幽霊?ああ、いたねえ。