マクベス(2015)のレビュー・感想・評価
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女が産んだ人間にマクベスを倒す力は無い 原文ママ
本能寺の変が1582年だから、マクベスの初演が1601年と言うことは、シェークスピアが本能寺の変を知っていたとすれば、本能寺の変をリスペクトして書いた?!
野を彷徨うマクベスの前に青年が(?)
原文のママ
『残忍になれ。大胆に心を決めろ。人間の力を恐れるな。女が産んだ人間にマクベスを倒す力は無い。』
ネタバレ
マクベスの悲劇は
恐れおののき暴君とかして、
狂い
滅ぶ事じゃない。
あくまでも僕の仮説だが
『子供が出来ない事』じゃないかなぁ?
悩めるファスベンダーは最高だよね
この作品は評価に困るね。原作に一番近い形で映画にしているし、とにかく映像は美しく素晴らしいので、シェイクスピアファンの人には大いにウケるのではないかと思う。しかし、特にシェイクスピア好きでもない者からすると少々退屈なのだ。
仰々しいセリフもあるし、マクベスの心情の変化もなかなか丁寧に描かれていて良いが、全くアレンジしていないシェイクスピアは、さすがにちょっと時代遅れ感があるよね。四百年前の戯曲だから当たり前だけどさ。
人間の奥にある良心、野心、葛藤なんかの基本的なところを扱った良ストーリーであることは認めつつも、今の基準で判断するとマクベスの苦悩と妻の囁きに対して驚きを持って見ることは出来ない。今はシェイクスピアを元にした、更に深く進んだストーリーだってあるのだから。
しかし、面白いとかつまらないとかと違う素晴らしさは確かにあると思った。
美味しい料理を食べたら満足はするけど面白くはない。美しい絵画を見たら満足はするけど面白いわけではない。そんな感覚だろうか。
そういったわけで、星4つでも星2つでもいいかの星3つにする。
あとは、マイケル・ファスベンダーが好きなので、ウダウダウジウジする姿には大いに満足した。彼がマクベスを演じるから観たようなものだしね。
王を殺すと言ったり殺さないと言ったり、妻の言葉でコロッと心変わりしたり、乱心したり、悩める男を演じるファスベンダーは最高だよね。現代の俳優では一番だと思うな。
って、意外と楽しんだような気もしてきたなあ。
とりあえず、原作が同じ黒沢明の「蜘蛛の巣城」よりは楽しかったと言っておく。
暗い
内容が暗いわけではなく…
映画全体の光の加減が暗くて…
分かりづらかったので、原作を読んでというか
あらすじを追ってからご覧いただくことを
お勧めしますが、時間も足りなかった印象が…
マリオンコティヤールはすごく良かったです。
良かった
原作は未読。マクベスのあらすじも知らぬ儘視聴。最初は何故そうなったのか、等理解出来ない部分がありWikipedia等を見ながら視聴した。二回目はスムーズに物語が頭へと入って行きとても楽しめた。
次第に狂って行くマクベスとその妻。いや、妻は元々異常な所はあったのかもしれない。マクベスは王を殺したことによる恐怖で頭がいっぱいになりどんどん闇へと落ちていく、異常な世界観に引き込まれた。
処刑や戦闘シーンは見所。見せ方が美しい。妻の表情やマクベスの表情。魔女達は静かに囁く、それに一喜一憂するマクベス。
美しいと言う言葉が似合う映画。
映像美
とりあえず、先にシェイクスピア原作なりを読んで(それか漫画で解るマクベスがお勧め)本筋を把握していた方が良いです。
全然説明してくれない。
何でも無いようなシーンを止めのレイアウトの妙や音楽との溢れ出る情緒的な雰囲気でどっと押し流していく、本当に雰囲気映画。
原作知ってる人が純粋に浸る用の造りをしています。
マクベスの酷薄な瞳と彫りの深い相貌を持つ悪いおじさんが、美しい妻と悪の道に転落していく様を楽しめそうな性癖の方にはとてもおすすめ。
マクベス
原作は読んだことありません。読んで見たくなりました。
冒頭、妻の異常性にびっくりさせられましたが、罪を犯した方の夫が壊れた。現場と夫を見ているうちに正気になってましたね。
罪を犯す前ってのは意外にワクワクするもの。それをいざ実行に移すと罪悪感で嫌になる。思い出さなくなるにはあまりにも時間がかかりすぎ、別の自分になりたいと思うのもよくわかります。
最後の私を殺しても数ヶ月には生まれ変わりがという適役のセリフ。それを普通の人間ではないとマクベスは捉えたのでしょうか?
あと仲の良かった戦友の息子。あの子は第二のマクベスとして魔女に選ばれたのかな?暴君としての。色々想像できますね。
展開はかなり小説チック。蘇る不朽の“悲劇”。
【賛否両論チェック】
賛:主人公が野心に駆られて身を滅ぼしていく姿が淡々と描かれ、重厚な世界観の悲劇を、見事に体現している。
否:展開は結構淡々としていて、セリフも古風なので、文学に興味がないと眠くなりそう。
あのシェイクスピアの「マクベス」の世界観を、見事に1つの映画として作り上げています。預言と野心に囚われ、次第に人の道を踏み外していくマクベスの姿と、そんな彼が殺した者の幻影に悩まされ、破滅していく様が、重厚で荘厳な雰囲気の中で描かれていきます。
ただ、やはりどうしても基が古典文学なため、展開が淡々としていたり、セリフの言い回しなんかがかなり気難しかったりするので、興味がないと退屈で眠くなること必至です。
基本的には、純文学が好きな方向けの大作といえそうです。
どんなにがんばっても寝ちゃう・・・(泣)
まさかここまでとは。
大好きなマイケルファスベンダーなので、どんなにつまらなくても頑張って観てたんだけど、ものすごい睡魔に勝てず…
次にもう1本控えていた映画があったので捨て映画にして、寝ました。
ん~?
マクベスというシェークスピア劇、初めてでした。映像が美しく、俳優の熱演は素晴らしいし、セリフ回しがやはりすごいなぁとは思いましたが、いったいこの物語は何を観客に訴えたいのでしょうか。これほど有名な悲劇の脚本に深い意味や示唆がないはずはないので、おそらくこの映画がちゃんと描けていないのではないかと思いますが、残念ながら勉強不足で真実も分からず判断もできません。
・予言者の女達がマクベスに「お前は王になるがお前の友人はその後の王の親になる」と告げる
・マクベスの妻がそれを聞いて全力でマクベスに君主を殺させる
・マクベスは気が進まなかったのに実行してしまい、うまく王にはなったが友人の息子に安心できず友人親子を殺そうとする
・友人の息子に逃げられてしまいマクベスはさらに不安になり精神を病む
・追い詰められて荒野をさまようとまたもや予言者達に会い予言に勇気づけられ暴君化
・あれほど悪に染まれとマクベスを攻め立てた妻がマクベスの変わり様に落胆し、なぜか死んでしまう(死因不明)
・マクベスは人望を失い、妻と子をマクベスに殺され復讐に燃える近隣の領主と決闘して死ぬ
ほぼこういう内容です。示唆されたことは
1.女は目先の欲望に目がくらみやすく、考えが浅はか
2.悪事には必ずしっぺ返しあり
3.気が進まないことは勢いや他人の言葉に乗って実行せぬこと
なんか深みがないです。釈然としないのは、最初と途中に出てくる予言者。彼女らが、頼まれもしないのに一見良いことを一方的に言って消えてしまう・・・この物語は彼女らが要らないことを言ってマクベスらが翻弄されひどい目にあう物語だということです。
薄味なシェイクスピア
数多くあるランキングのどれかでしたが、共に美男美女第1位に輝いたことのあるお二人の共演ということもあり、楽しみにしておりました。
原著を勉強したのは20年余り前のことなので、再度読み直し、学者さん達の昨今の解釈をざっと読んでから鑑賞しました。
この作品の「新」解釈はそう珍しいものではないみたいですし、脚色も演出も作り手の自由ですが、今ひとつ言いたいことが伝わらない中途半端な仕上がりになってしまったようです。
本来のテーマを訴えるのなら、名場面を省略せずにもっと忠実に再現すれば良かったのです。もし子供すなわち直系にこだわり王座を廻る親戚間の戦いとして描くなら、実在のMacbeth夫人の息子は連れ子のようでしたので、「血の繋がった息子」欲しさに子持ちの領主に嫉妬するとか、もっと明確に脚色すべきでした。
映像化ならではの良い点は、舞台では再現困難な荒涼とした風景です。でも予算を削った感が出ていて、もう少し原作通りの背景で、趣向を凝らして欲しかったです。
台詞は前後したり、Rossの台詞をMalcolmが語るなど、細かい所は結構変わっておりました。
Macbethの残虐非道な暴君への変容ぶりはさすがFassbenderです。王冠や肩書きだけでは部下の真の忠誠心を得られないということは、よく描けていたと感じました。
それと、最後のシーンは個人的に好きです。Fleanceは父親殺しを疑われるくらいもう少し成長した青年の筈なんですが、剣を手にしたことで、残りの予言の実現性が増します。これも解釈のひとつに過ぎませんが。
確か予告のキャッチコピーで、「あなたの中にもマクベスがいる」みたいなのがあったと思いますが、本作から伝わってくるものは、「占い信じるとこうなっちゃうから皆気をつけようね」って感じになってしまいますかね…。原作未読の人が誤解しなければ良いと願うばかりです。
燻し銀的な美術が見たい人向け
劇のマクベス好きで、見に行きました。
おそらく新解釈をストレートに見せる為なのか
新解釈に必要なさそうなシーンは大分削られ
夫妻の発狂してゆく過程が大幅になくなってます。
夫妻が色々とおかしくなっていく過程の見せ方、演出のしかた、どんなものが出てくるのだろうと客のワガママで期待していたのですが
その辺あっさりとしており、
でわでわそれを無くすことによって表現された新解釈とやらは、そこまでストーリーのスパイスになっているのかといえばそうでもないのでなんだかあまり楽しめませんでした。
古典を基にしてる映画で人が求めるものもそれぞれだけれど。もともとのストーリー好きな人は楽しめるのだろうか…?これ?
だからと言って、初見の人にはポカンなところもあると思うし…。
客観的な映像で事件を描く映画なのかな?と思っても案外主観的な表現が入ったりでどういう位置で見ていいのかよくわからないし、
う〜〜ん久しぶりにモヤッとしました。
でも劇では表現しきれない
向こうの国の奥行きのある原風景とか、砂に血が染み込んだような質感とか、ヨリで観れるからこそわかるドレスの素材、美術が沢山の情報量を持って迫ってくるので、(だから舞台の台詞をそのまんま使うとくどく感じたのかも)
マクベス映画にしなくってもいいじゃん。
なんて事は一切ないです。
物語が淡々と進む感じ
映画と言うよりか演劇に近い感じだろうか。
漫画では無いのだが各人物視点で心情が語られ、
場面展開が本のページをめくるような感じで行われる。
不思議な感覚の映画でした。
原作は有名なのでしょうが、未読。
文学を知らない人間には難しすぎたかな。
観客を飽きさせないよう工夫された作品(魔女が4人いましたよ)
こんなに有名なストーリーを、飽きさせないよう工夫したのであろう努力が伝わってくる映画でした。
シーンがあっけないほどに短かかったのでそう感じました。
有名な台詞の数々も聞けました。
「こんな奴を清廉潔白だと信じていたとは…」
「アラビア中の香水を集めてもこの血の匂いは消えぬ…」
戦場の魔女が4人いたところに激しくオリジナリティーを感じました。
舞台ではなく映画のマクベスは珍しいと思い、軽い気持ちでみにいって大正解でした。
活字を朗読さらって鑑賞、ああ確かに違う出だしから。映像美な現代版シ...
活字を朗読さらって鑑賞、ああ確かに違う出だしから。映像美な現代版シェークスピア、古典の言い回し語りが舞台仕様で、慣れないと落ち着かぬ。予言のままに狂う男女の破滅への道は光の手を差し伸べる間もなく多くの苦しみを招き血を流す。
ヒゲメン多くて一瞬不安になったが、特徴ある方ばかりだったので大丈夫。。血より火が印象深かった。弔うよに灯り、煽るように揺れ、燃え盛り。人物の心情を表してるかのように。人の、欲にとりつかれた愚かさここにあり、なお話。。
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