劇場公開日 2016年6月18日

「「この写真見て、安心したと思うんだよね」「ええ!逆じゃないの?」」A2 完全版 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0「この写真見て、安心したと思うんだよね」「ええ!逆じゃないの?」

2020年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

この会話にみるように、かつて気安かった友人同士であっても、理解し合えることは無理なのだ。今の状況を辛いと微塵も思ってやしないのだから。彼らにとって「現世」は、何度も生まれ変わるうちのひとつなだけなんだもの。例えば僕らにとって、一年我慢すればいい、くらいのものなんでしょう。しかしね、前作「A」と立て続けに有料配信で観ているので、ちょっと荒木に感情移入しそうになる。だって彼、いじらしいもの。祖母に会いに行く彼は、心優しい青年でしかなかった。だけど、教団としての罪は認めて贖罪すべきであることとは別である。それに、彼らは甘い。河野さんへの面会なんてその極みだった。
今回、格落ちであった教団代表陣に、出所してきた上祐が復帰。緊張も高まる。だけども、まだ進行中なのだこの一連の騒動は。
講談的に言えば、このあとが物語の面白いところですが、お時間っ!ってなる。実際、このあと現在(2020年)に至るまで教団に相当な変化がある。さあ、それを続編でどう描くか。(あれ、もう描いてあるんだったか?)

栗太郎