映画 聲の形のレビュー・感想・評価
全578件中、421~440件目を表示
原作未読で観賞
「本編」に関しては、君の名はより、こちらの方が良かった。涙もろい人は、ハンカチやティッシュ必須。
自分の頃は無責任な先生は幸いいなかったけど、やはりちょっとした嫌がらせというのはクラスにあったし、その点は感情移入して見ることができた。西宮妹の、最初の男設定以外は登場人物にリアリティもあった様に思う。
気になったのが、西宮はなぜ石田を恨んでいないばかりか、好きになってしまうのかという点。原作には詳しく描写されてるのでしょうか?しかし二人の様子は微笑ましいものなので、良しとする。
調べると、作者は障害やいじめそのものを表現するための漫画にしたわけではない、というのを見た。そちらがメインなら、石田を恨んで、再会後に復讐とか衝突という話もあり得る。そうしない所に作者のこだわりやメッセージがあると分かった。
最後にラブラブにならないのも、そのメッセージの邪魔になるということなのだろう。両思いの二人も見たかったけど、石田が昔したことを考えると、現実世界にはあり得ないことだと思うし、複雑なところ。観る側が受け身になるだけではなく、色々と考えさせられる、良い作品でした。本編は。
しかし、最後のクレジット部分の主題歌、あれはダメ。全く作品に合っていない。爽やかな登場人物、爽やかなエンディングの後にあの歌が流れることで、ぶち壊し。歌手の顔まで浮かんでしまった。歌ものにするならきちんと作品にとって不自然さのない人にすべき。歌じゃなくても、ピアノとかの綺麗なインスト曲でも良かったのでは。
そもそも石田や西宮の担任に問題あり
そもそも石田や西宮たちの小学校の担任が問題だと思った。
聴覚障害の西宮の面倒をほぼ生徒に丸投げし、授業中西宮をからかった石田をきちんと叱らなかったことで、西宮へのいじめを助長させた。
そして校長がいじめを指摘した際には、いじめの責任を石田にすべて負わせるかたちをとり、今度は石田がいじめられる環境を作ってしまった。
校長の前ではいいかっこをして、さらに生徒に対しては大人の圧力をもって都合の言いように白状させる、非常にたちの悪い教員だと思った。
おそらく彼は先生からも保護者からも評価がいい教員で、自分のその手法を変えることはないような人である。
それゆえ彼にいじめっこのレッテルを貼られた石田をいじめることは、むしろ正当性を帯びてしまったように感じられた。
いじめに加担した人達全員をあぶり出して、西宮にいじめしまった気持ちや反省の言葉を伝える場を設けることができていたら、後々登場人物がこんなに悩むことはなかったのかなと思った。
いじめや障害、自分の存在意義など、さまざまなテーマをいろんな観点から考えさせられるとてもいい作品でした。観てよかったです。
とても見応えのある良作
難しいテーマに挑戦した、珍しく骨のある作品。
原作のコミックとは、特に後半部分がかなり異なるが、
おそらく、シナリオでは、この群像劇をどう終わらせるかで、
相当苦心したのではないかと思う。
原作も、そういう意味では、終盤が駆け足で、
物語の練度あるいは完成度という点では、
残念な印象も少々あった。
しかしである。原作における人間存在への眼差しには、
ただならぬ気配がある。それは、何か人間の悲しみ、
あるいは宗教的な深遠さとでも言うべきものを
見据えようとしている感すらある。
私は、これは唯事ではないと思う。
次から次に生み出され、そうしてあらかた忘れられていく、
出版事業のよくも悪くも生産と消費のダイナミズムの直中で、
こんなマンガはそうそう在るものではない。
この唯事ではない部分を、映画ではよく消化してあった。
監督やスタッフの力量の程が伺える。
ちなみに、オープニングのMy Generationには、
度肝を抜かれました。
重たいアニメ
個人的には。
良作だと思いますよ
考えさせられる
深い・・・
綺麗だったし、考えさせられた、けど。
原作は連載中1巻ぐらいで辛くてやめました。
自分自身、身体的なことでイジメにあっていた過去があるのでなかなか見るのが辛かった!
もう大人になったし映画ならいけるかな、と思いみました。
映像はとても綺麗。
水のシーン、花火のシーン、病院での喧嘩?のシーン、ぐっ、と胸にくる映像でした。
ただ、終始、話が飛び飛びで雑に感じるし、主人公たちの小学生時代の周りがウエノ以外、カ◯ばっかり!!という印象がすごい…とくにカワイさん。
私なら絶対に許せない、というか今でも許してない。なのに主人公は許してる。強いなぁ。
私も強くなりたいな、そう思った作品でした。
話の要所はよかったけど映画としての作りが粗かったのでこれぐらい。
50点
なるほど
君の名は、見た後だから…。全然関係ないにしても、どーしてもね、なんとなく期待薄で鑑賞。
結果!想像と少しちがかったんで、良かったです。タイミングが悪かった?かな
ただ
主人公、怪我薄なのがなー
大切な作品に出会えました
友人に薦められ半年ぶりくらいに映画館に行って見てきました。原作は未読でしたが、公式サイトをのぞくとポップで可愛らしい造形のキャラクターが出てきて、ほんわりした内容なのかな、というのが第一印象でした。薦めてくれた友人から、聴覚障害やいじめを取り扱った内容だとは聞いていたのですが、絵の明るさから、割りと気楽な気持ちで見に行きました。
この映画は、そんな印象とは全く裏腹に、今まで見た映画のどれよりも強く心を揺さぶりました。扱う題材ゆえ印象的なシーンは数多くありましたが、むしろ登場人物の何気ない一挙手一投足全てに感情が込められているように感じ、ひとつひとつのカットが心に積もっていきました。そして、終わり近くの橋の場面ではもはや感情を抑えることができませんでした。
見終わった後すぐに原作を買いに走り、一晩で読みきってしまいました。映画では尺の都合で省略されていた登場人物の行動を知り、それらにまた心を揺さぶられました。佐原さん、植野さん、真柴くん。そして川井さんや島田くん、あの小学校の先生までも。(永束くんは映画でもわりとたっぷり出番があったみたいです笑)尺のために多くのシーンが省略・簡略化されていた一方で、原作で少し説明不足であったかもしれないシーンを丁寧に補足していたことに気づきました。既に完成された原作を映画の時間に押し込んだのではなく、原作者が最も伝えたかったであろうメッセージを、映画の決められた時間・映画という表現の中に再構成した作品だと感じます。
各シーンに対する気持ちの整理はまだ全くできていないのですが、もっとも強く感じたことは、なんとかまとまってきました:様々な要因で日々諍い傷つけ合っている私達も、この映画のように、いつか分かり合えるかもしれない。もちろん、私達自身が嫌になるくらい知っているように、分かり合えないことの方がずっとずっと多いだろう。でも、分かり合えるかもしれないということ、分かり合いたいと思うこと、そして分かり合うために挑み続けることが、どれだけ輝かしく素晴らしいことなのか。それを思い出させ、心の隅っこに刻みつけてくれたと感じます。
たぶん、日々の作業に追われるうちに、誰かとつまらないことで諍い合ううちに、この気持ちはすぐ薄れていくでしょう。でも、人として生きることの素晴らしさを教えてくれる道標をまた1つ見つけることができたのは、私の人生の中で大きな出会いでした。もう何回か見に行きます。
話はいいのに他がもったいない
京アニの劇場最新作ということで見に行きました。
結果からいうと期待外れ。つまらなくはないが…。
良かったところを挙げるとストーリーの構想自体はよくできています。
耳の聴こえない転校生に対するいじめから主人公やイジメを受けた少女がなんやかんやで惹かれあっていくという話の流れ自体は決してつまらなくありません。笑わせるところはちゃんと笑えたり重いだけの話ではなく,物語が動く後半からは結構楽しめました。
また演技が凄い。
耳が聞こえないつまり声が上手く出せないという設定の中ですか、声をうまく出せなくても言いたいこと伝えたい気持ちが伝わってくる演技で見ていて凄いなあと。
ではなぜ微妙だったか。
1つは序盤中盤の起伏のなさ。話の動かなさ。これがあまりにも退屈でした。
今回120分という長い映画ですがその内の殆どは退屈な説明です。
小学生時代イジメの主犯格だった主人公が逆にイジメに合う。そしてそのまま進学しその噂が広まり孤立し今に至る…。ここまでの説明にかける時間が序盤の殆どを占めていて話が全く平行線のまま。余計な部分が多過ぎると感じます。
そしてそれだけ時間をかけた導入部にも関わらず小学生時代のキャラの関係性がまったく描写されていない。ここが次の酷評に繋がります。
キャラの行動や設定がやっつけというか適当というか…かなり雑。
まず中盤から出てきた真柴。彼は途中からひょっこりでてきて所々にフォーカスされていますが結局最後まで何の活躍も解説もなく。何のためにでてきたんでしょう?
そして小学生時代に虐めに参加していた植野,佐原,川井。小学生以来の再開を果たし話が進んでいくのですが、小学生時代の主人公やイジメを受けていた西宮との関係性が全く描かれていなかった為,植野が実は主人公を気にかけていたり,実は好意的に思っている雰囲気になっても後付け感で少し違和感。
佐原も思った以上に西宮と仲が良く,佐原が離れた後も手話を勉強するほどだったとか,中盤以降「怖くて逃げた」とセリフがありましたが学校を離れた経緯も説明もなく観ていて,いきなりそういう設定がでてきた感じで違和感がありました。
川井に関しては掌の返し方がもう…最終的な雰囲気はいいキャラだったという終わり方をしていますがどうみても嫌なキャラのままの印象です。
西宮に関しても好きと告白するシーンが唐突かつまったく伏線でも何でもなかったり,直前に母親の誕生日ケーキを作ったり花火大会で家族と主人公仲良く楽しく過ごしているシーンからいきなり自殺を企てたりと話が繋がらない,急展開すぎることか多々あります。
といったようにストーリーの内容自体はいいのですがそれを組み立てていく間の工程や、登場人物の違和感が多々あり、観ていて「んー」といった感じのまま終わりました。
元の話自体は面白いため物語が動き出す後半は確かに面白いのですが終わり方が少し雑であったり泣かせられるところでも特に泣かしにくる感じではなくただ静かに終わっていくという観せ方でした。
全体的にみてなんかモヤモヤの残る感じでした。
以上の理由で2.5の評価です。素材は凄くいいのに組み立て方が下手だったという感じでした。2回目はいかないでしょう。
一本の映画として成り立っていない。
タイトル通り、原作を知らない人がこの映画を見たら、一体何が行われているのかを正しく理解できないと思います。
原作に気を使ったのか、叩かれるのが嫌だったのか、序盤・中盤「原作を読んだ人間にしか伝わらないよねこれ?」といったような酷いダイジェスト版みたいなものを延々見せられます。
特に、原作では1巻まるまる消費して描いた、物語の核となる大事な少年時代をさらっと流したのは酷すぎます。
そのせいで、その後の重みが全く失くなってしまいました。
硝子が想いを伝えるシーンなんか、「何でそうなったの???」と思わざるを得ません(全てのシーンにおいてそうですが)。
全体的にシナリオ構成が雑になりすぎていて、この話の素晴らしい点であるキャラ一人ひとりの心情が全く伝わってこない。何もかもが軽すぎます。
ただ、後半、本当に少しだけオリジナルのストーリーに入った場所の展開は良かったです。
原作には無かった硝子と植野が絡むワンシーン、それだけでも見た価値はあったなとは思いました。
最初から原作オリジナルと割り切って作っていてくれていたら、と悔しくなります。
原作を読んだ人間に媚びる作りにしてはいけない作品だったと思います。
内容にとても意味があり、どんな人間が見ても絶賛するであろう作品だっただけに、一本の映画として完結する映像作品にするべきでした。
長い原作を2時間弱の映画に収めるのは無理なのですから、ストーリー、演出を大胆に変更することになっても、作品の伝えたかったことを、「聲の形・映画版」として大事に描いて欲しかったです。
それが、原作付きの作品を映画化する、最低限の責任なのではないでしょうか。
もし映画だけしか見ていない、という方が居ましたら、AmazonのKindleで、スマホからでも無料で1巻をまるまる読むことが出来るので、1巻だけでもぜひ読んでいただきたいです。
もしくは、1巻だけ読んでから映画を見に行ってほしいです。
少年時代のあのストーリーが分かるだけでも、登場人物達の気持ちの理解度が全く違うと思いますので。
映像と音楽については、流石京都アニメーション。文句なしの満点だと思います。
声優さんの声色・演技も全く違和感なく、「そうそうこの声!」と感心してしまいました。
シナリオ以外でここまで原作に敬意を表することができるのに、何故シナリオだけ……(笑)。
伝えたい事
うーん
とても繊細に、じっくり描いた作品
伝える、伝わるって難しい
限られた時間の中で原作の要所を上手くまとめた作品でした。
主人公である石田は昔ヒロインである西宮をいじめていました。しかしある日、虐めが学校にばれ、仲間だと思っていた友人達から虐められ、彼は人を信用できなくなります。そうして高校生になり、彼は周りのあらゆる声を聞くのを恐れ、耳を塞いで生きるようになってしまいます。
そんな時に彼は、西宮と再会し、彼女に贖罪をする事を通じて過去と、そして今と向き合います。
主人公は障害者をいじめると言う社会的にはかなり許されない行動をしたわけですが、主人公ものちに同じ虐められる立場になった事と、後悔の心情が丁寧に描かれていた事により、彼だけを責める気にはなりません。
この映画において主人公は「西宮と会話がしたかっただけ」で、その伝え方が分からなかっただけなのです。
最終的には子供の頃上手く伝わらない苛立ちから犯してしまった過ちを、主人公と西宮は互いに謝りあい許し、生きるのを手伝いあう事を約束します。
そこには障害も健常者も関係ありません。一人の人間として生きる為には、ちゃんと周りの声を聞こうとして、他者を受け入れることが必要なのです。
これは主人公と西宮の恋愛物語かというと、個人的には少し違う気もします。これは主人公が他人の声をしっかりと聞く事が出来るようになるまでの物語だと思います。
原作ではその他の登場人物にも一人一人丁寧に焦点が当てられていて、映画の印象だと少々嫌な奴だった植野などの心情もしっかり読み解けば理解できるような構成になっているのですが、尺の関係かその辺りは省かれていました。
こういった一人一人の声をしっかりと聞く事で全員に共感できるようにさせると言う原作のスタイルが好きだったのですが、この映画は本当に主人公の石田のみに焦点が当てられた構成。限られた時間なので仕方がありませんが、そこが少し残念でした。
それ以外は作画崩壊も見当たらず、声優さんの演技も素晴らしい。手話を多少は覚えて想像しないと二人の会話がわからない構成になっていて、視聴者からの登場人物への歩み寄りも求められるのも、作品のテーマの一貫性を感じる良い仕掛けとなっています。
人間関係にちょっと疲れてしまった方は、是非見て考えてみてください。
素晴らしい作品でした。
全578件中、421~440件目を表示








