映画 聲の形のレビュー・感想・評価
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重く苦しいテーマ
映画を鑑賞した後に原作を読みました。
その後のレビューです。
尺がありますから端折るのは仕方ありませんが、物語の流れは大体詰め込まれていました。
鑑賞して思ったことは、消化不良。登場人物が自分のしてきたことについてもう少し悔いて改める描写があってもよかったのでは?ということです。しかし原作を読んでみると消化不良具合は大差ありません。むしろあと一冊は描けたはず、と感じました。
しかし描ききってしまうと複雑な(というか複雑すぎる)人間関係が見所の1つであるこの作品が、ただの仲良しグループが仲良くするだけの作品になってしまうと思いました。彼、彼女らの多くは思春期。いつでもどこでも親や他人を思いやることは難しいでしょう。
他人を傷付けていることに気付かず最後まで自分が川井いだけの人。
小学校から主人公をイジメ、中学校でも主人公を孤立させた幼馴染。まぁ、命の恩人っちゃ恩人。
嵐のような女。
人を見下す為に教師を志す他人様。
保身教師。
様々な登場人物がいましたが、大人になり(教師は更に歳をとり)どのような人生を歩んでいくのか?エンディングは私達一人ひとりが作ってもいいのだな、と感じました。
重く、見ていてしんどい。
聲の形 文科省推薦映画だ。イジメの定義に従ったこれでもか、これでもかという原罪を背負う様な映画でした。イジメをデフォルメし過ぎです。顔に✖︎が付いたり剥がれたりは勘弁してほしい。聴覚障害者との関わりが縦糸ですが、異形の人々を随所に登場させたのは良い。月と好き、聲と恋を掛けているのも良い。先生の描き方が冷たい。あの担任はないだろう。あれでは、あんな授業では絶対にイジメなどなくなる訳がないのです。
初めて映画館で泣いた。 ココロが痛くなったし、ショウちゃんの気持ち...
初めて映画館で泣いた。
ココロが痛くなったし、ショウちゃんの気持ちもショウコちゃんの気持ちも分かるような気がして、ずっしりと 胸に刺さった。
昔イジメをして、教頭先生みたいな人に
「いじめをしたのは誰ですか」
とクラスの人に聞いたとき、先生が
「お前だろイジメたの」
と言った瞬間。なんで知っててもっと前に止めなかったの?どうして今、言うの?
といろんな怒り、悲しみの感情がが溢れてきた。
やっぱり、思ってることは言わなきゃわかんないし、かと言って自分の気持ちを相手に伝えることって簡単なことじゃない。
簡単じゃないけど、大事な時は伝えなきゃ誤解を生み崩れだす。
分かってたことだけど、改めて考えさせてもらえた映画だった。
考えさせられました
原作を知らず、予告からの先入観で恋愛ものだと思って見てきました。率直な感想として、見にいって本当によかったです。前の席の若い女の子は、途中から嗚咽が漏れるほど泣いていました。自分は感動で泣けるということはなかったですが、それ以上にいろいろと考えさせられました。
というのも、知らず知らずのうちに、登場人物の中の誰かに自分を重ねて見ていたからです。いじめたり、いじめられたり、自分勝手だったり、人を信用できなかったり、人が怖かったり、殻にこもったり、勇気がなかったり、我慢したり…。自分の弱くて醜いところを鏡で見せられてるようでした。
それと同時に、「ああ、自分の知り合いにもこんなやついたな」と思い出しました。そして、彼らにもそれぞれの考えや立場があったのでしょうが、当時の自分はそこに思いを巡らせることはなかったなと、思い返しました。
どこかで周囲の人との距離をとってきた自分ですが、ダメな自分を受け入れて、自分の思いを声にして、人との付き合い方を少しだけ変えてみようかなと思わせてくれる作品でした。
青春してるね
まあ、考えさせられるアニメです。京アニにしては、大人しい映画ですが、原作が原作だけにこのような表現にせざるを得ないと思われます。
ストーリー展開で、小学校時代と高校時代の2エピソードで構成されている点は評価できます。小学校時代のいじめ問題、そのいじめが高校まで尾を引いて、どうすればいいのかわからない主人公と彼を取り巻く友人たちの心の葛藤をもっと掘り下げてもよいと感じました。
私的には、暇とお金があれば、お勧めします位の映画でした。なので、星は2.5とします。
伝える、とは。
2回観に行きました。
普段、映画は映画館に行ってまで見ないのですが、元々アニメが好きということと、京都アニメーションさんによる映像化、主人公の声を入野自由さんが演じるということで私自身彼のこういった作品の素朴な演技が好みなので、興味が湧き見させていただきました。(原作は1巻のみ読みました。)
1度目はいろいろと考えながら見ていました。小学生時代の硝子と将也のケンカシーンでは、硝子の生き方と思いが伝わってきて胸が痛くなりました。自分は必死に生きている、人としての本能を感じた気がします。
将也は、良くも悪くも人間だと思いました。小学生時代、正直に生きていた彼が、人間とは正直に生きていくことは出来ないのだと知り。そんな彼が最後に涙するシーンは、何度見ても泣いてしまいました。彼がこのお話で泣くのはこの1度だけです。最後になって、やっと彼は自分の為に泣くのです。
他にも登場人物が出てきますが、どれも現実にいるよなこういう人、という感想を持ちました。
そして、この作品は「伝える」そのものだと思いました。
手話、文字、声。それらはなるほど、確かに言語といえるし伝えるそのものです。ですが、「伝える」とはもっと広く、例えば植野や川井、結絃は、誰かに気持ちを伝えようと態度や髪型、写真で表そうとしていました。肯定する訳ではありませんが、いじめだって、ある意味「伝える」というものになるのでしょう。
長々と書いていますが、ここまで深く考えなくてもこのお話は魅力あるものだと思います。
障がい者やいじめを扱っている、こんなの綺麗事だ、感動ポルノだという人もいるでしょう。ですが、そういった感情を持ち込まないで、先ほどの「伝える」というを思いながら観てもらえたら、違うものになるのではと思います。
(^o^)すげー良い映画だった。見ないと!
『君の名は』に隠れてしまったがとても良い作品。
『君の名は』より高得点です。見ておいて良かったー(^o^)
いじめの加害者、被害者、傍観者、その親、姉妹それぞれが長い時間をめぐって繋がる話。被害者は耳が聞こえない。加害者の少年がいじめと向き合い被害者、傍観者とこころを通わせる。
声を聞く事。お互いをわかり合おうとする心。わかってるんだけど大事なんだよね。お客さん結構入っていて所々ですすり泣く声が!
おじさんも涙腺決壊です。
お客さんも男女均等に入っていました。
この作品にしろ『君の名は』にしろアニメが良い作品が多すぎ。
最近の邦画の高得点『怒り』かな?
ギクリとする…
この映画はイジメから始まる2人の男女の話し。
観ての感想は、川井という女の子が1番嫌いだった。それはどういうことかと考えると、もしかしたら傍観者とは主犯者よりも残酷なのかもしれないと思った。作中での傍観者・川井は自分では直接手を出さなくとも時に自分を擁護し被害者を演じ、周りを味方につけ対象を攻撃する。耳の聞こえない女の子・西宮が悲劇のヒロイン気取りかと言われるシーンがあるが、まさに川井こそが悲劇のヒロイン気取りだと思った。
強く言い過ぎたかもしれないが、この作品で1番感じられたことです。
一番の悪は母親だと感じた
映画では描かれてないが ヒロインの母親は娘が障害の事でいじめられない為に無理矢理ベリーショートの髪型に変えようとするのだが、だったら「ろう学校」に通わせろよと言いたくなりました。客観的思考がまだ出来上がっていない小学生ともなれば尚更です。面倒見が良く親身になってくれるグループ、それを見て妬ましい憎悪を抱くグループに分けられる事は容易に想像が付くし 同じ学費を払っているのに自分らのクラスはなぜ手間と授業の遅れがあるのかと保護者からのクレームも来るでしょう 私から言わせればヒロインの母親は一見勇ましく見えても実はほぼ無責任な行為をしていると感じました
母親なのに手話が出来ない!? なんて胸糞な親だこと。
でも絵の綺麗さに免じて☆2つ
原作を読んでいないと評価は下がるでしょう。
私は原作を全く知らず友人の紹介を受けて観に行きましたがイマイチでした。
高評価の方々のレビューを拝見しますと、皆さん原作から知っている人が多いようです。
おそらく原作が長いので内容が映画に収まりきっていないのだと思います。原作を知らないため、西宮と石田の恋愛ストーリーだと思いこんで観ていたので終始意味不明でした。と言うかポスターイラストとテーマが噛み合ってない。
観終わったあと「人が人と関わろうとする尊さ」がテーマである事を知りましたが、後味の悪い結果となりました。
心が深く動かされる傑作
映画を観てから原作を読んで、もう一度観ました。そして、紛れもない傑作だと感じました。
原作が大変濃いためさすがにキャラを完全に描ききれませんが、十分伝わる描写だと思いました。
(ただし、硝子ママと真柴は除く。原作の硝子ママと鬼畜元ダンナ一家とのエピソードはなんとかねじ込んで欲しかった)
石田も硝子も自分のせいで、と自分を責めてしまい、そこから中々逃れられない。でも、この自責ってひとりよがりで、自己否定してるだけ。過去と自分にばかりに気持ちが向いて、基本前に進まないです。
石田は手話をマスターするなど、硝子を想い行動しており、それは前に進めています。が、根本では自分が悪い、アイツを(みんなを)傷つけた、だから自分は幸せに生きる価値のない人間だと信じている。
硝子に至っては障害と母親との関係によって、石田以上に根深く自尊心が低い。自分が周囲に災厄をもたらしていると思い込んでいる。悲しすぎるよね、自己肯定なんて出来るわけない。
そんな風に「どうせ自分なんて…」って気持ち囚われているが故に、相手を想っていても、最終的には相手に気持ちが向けられないのだ。だから決定的にクラッシュしちゃうんだと思います。橋の上のシーンとか、花火大会のシーンとか。
でも、気持ちが自分から他者に向くと、大きな変化が起こり得る。友だちとの情緒的なつながり(永束とか佐原ちゃんとかユズルとか)が少しずつ進んでいき、その下準備はできていたけど、変化のトリガーは転落事故でしょう。
事故をきっかけに2人は互いに想い合えるようになったように見えます。やはり、あの事故で自己嫌悪に囚われていた2人は象徴的に死に、生まれ変わったのだと思いました。
2人の口ぐせ(?)の「ごめんなさい」ですが、転落事故の前後で意味が違ってきます。以前は自分を卑下したりごまかしたりする言葉でした。しかし、事故以後は互いに未来を創るための過去の総括としての「ごめんなさい」になったように感じました。気持ちの向き方が過去から未来、自分から他者にシフトできたのです。だから石田は「生きるのを手伝ってくれないか」と言えたのではないでしょうか。ここは本当に感動しましたね!
植野も罪悪感と後悔を感じているけど、自責ではなくなんとか打破しようともがいているように見えました。でも、衝動的だからなかなか上手くいかない。
植野は彼女なりに硝子とガチで向かい合おうとしているため、酷い感じだけど硝子にとっては嬉しいんでしょうね。植野の粗っぽいけど誠実な姿勢は胸を打たれました。植野キュートです!
原作既読者にとっては不意打ちであるラストの手話での「バカ」のやりとりは幸福すぎてウルっときました。ノーサイドって感じで、サラッとだけど本当に感動的なシーンだった。
序盤のいじめ描写はキツかった!だが、リアルなので目を逸らせない。
確かに、やったことは自分に返ってくる、はその通り。でも、教師の態度が事態の最悪さに拍車を掛けている。
あいつの態度で石田の自尊心は決定的に傷つき、さらにいじめの連鎖が起きてしまった。友情も壊れ、植野も罪悪感を抱えて生きるハメになってしまった。あの態度にはひどくムカついたし、すごく考えさせられました。
他のレビュアーさんが書いていらっしゃいましたが、教師や親にこそ観てほしい映画です。
サブキャラは川井以外魅力的に感じましたが、特に佐原ちゃんが最高だった!
原作よりも元気で明るい印象。カラオケのシーンは原作より良かった。
石田ママと西宮グランマもしなやかで本当に強い大人って感じで素敵だった。
aiko師匠のエンディングテーマも相変わらずの感じながらも(笑)、グッときました。
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