劇場公開日 2016年9月17日

「余韻が半端ない」映画 聲の形 郷愁さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0余韻が半端ない

2016年10月23日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

素晴らしい作品。
原作既読です。
いじめ、障がいという難しい題材を扱っており、そのあまりのリアルな表現に眉をひそめてしまうことも。
しかし本題はコミュニケーションの難しさや人間の自分勝手さ、未熟さ、そこからの成長を描いていると思います。
また、決してCMでまとめられているようなイチャイチャラブラブストーリーではありません。
aikoさんの主題歌も誤解を与えますね(笑)

この映画のすごいところは観ている私達の立場、経験、性格等によって、物語の感じかたが全く異なるであろうこと。そしてどう感じてもそれぞれが正解であろうこと、ではないでしょうか。
扱っている題材、登場人物の心情がものすごくリアルに、繊細に描かれていて、そのどれに感情移入してもいいんです。
どれにも感情移入せずに客観的に観ても面白い。
メッセージに溢れているのに価値観を押し付けないんですね。

また、原作既読の身として観賞前の不安がヒロインの演じかたでしたが、声優さんの演技力に息をのみました!
声優さんにはぜんぜん詳しくないですが本当にすばらしい演技でしたね。

君の名は。とはぜんぜん異なる映画です。
どちらも優劣付けられないほどすばらしいです。
どちらも観ましょう!(* ̄∇ ̄)ノ
聲の形は「間」の作品でもあります。
観る側がその「間」に自分なりのインスピレーションを当てはめていく映画なのかな?とも思います。
君の名は。は全編受け身で楽しめるのに対して、聲の形は視聴者のHPを消費しますので、心を満タンにして観に行くことをオススメします(笑)
いや、HPが少ない人ほど補充されるかも!(どっちやねん!)

人によってはその余韻を3日は引きずるような、そんな出逢いになると思います。

郷愁