「形容し難い」映画 聲の形 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
形容し難い
クリックして本文を読む
感動した。
喋らない主人公がもどかしく伝えようとする言葉とは裏腹に、自分に対峙し、赦し、生きようとする主人公の感情が突き刺さる。
漫画にも驚いたが、アニメになった事に、凄く驚いた。
…そして、観終わって更に驚いた。
アニメはこんな事も出来るのかと。
無音の間が、なんと雄弁に語りかけるのだろうか?
その仕草や、表情など…実写にさえ出せないニュアンスじゃないのか?
死を平然と受け入れている高校生の絶望感をあんな日常に落とし込めるものなのか。
声優の奏でる台詞もさる事ながら、絵としての表現力が素晴らしく…いや、それはそのまま原作者の力量と作監のセンスの賜物ではあるのだが、見事なのである。
お願いだから、実写映画化とかの悪しき流れに乗りませんように!!
それほど完成された見事な作品だった。
突き刺さる程の棘を提示し、力技でもなんでも向き合わせる。
だけど、それだけでは終わらない。
苦悩し、足掻き、縺れて、ぶつかって。
でも、そこに止まりはしない。
逃げ込まない限り、変化は起こり続ける。
だから、恐れるな。
そう言われてるような気がした。
ガラスよりも脆い、10代の感受性が尊いものに思えた。
コメントする