溺れるナイフのレビュー・感想・評価
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減点法で語るべからず!
減点法で語ってはいけない作品。
感情のプロットだけでイケイケどんどん進んで行くだけの作品は、
人気や評論において神風が吹く時があります。
吹き止まったら、その熱病から覚めてしまいます。
本作は少し違います。
感情で評価する人とロジックで評価しない人の賛否両論になる作品があります。
最近だとグザビェ・ドラン、ちょっと前だとカラックス(異論があるかもしれませんが、マイカテゴリーではこの辺です。ゴダールは全く違います)。
「溺れるナイフ」は感情or論理で賛否される作品とは少し違います。
ゆえに、加点法で、その加点に関しての明細書の添付で検証が必要になってきます。
簡単に添付します。
添付例1
眉毛を揃え始めた少年とヒロインが交わす一回目の握手、二回目、、、唸りました。
添付例2
カラオケ3コーラスをフルで。
近くの座席の女の子が嗚咽してました。
おじさんはフルコーラスは長いと感じるかもしれませんが、例えばディズニーランドのパレードでこれでもかこれでもかこれでもか攻撃に慣れている人達にとって、重厚長大のエンタテインメントパフォーマンスとして正しい尺というのを肌で感じてるのかもしれません。
添付例3
【古事記】を薄く背景に置いています。神話をベースにした日常というのも、上記の監督たちとは違います。もっと言うと、その土台にハレの火祭り、そして最上段の日常に仁王立ちしてケケケと笑うの誰だらバー^_^
あらま!このハレとケの明滅は中上健次を90年代00年代生まれの人達がモグモグ・・ぺー!してみました~ヴァージョンか!東京でベコ飼うだえ~ガー!
まだまだありますが、この辺にしておきます。
それぞれの例えばの更なる明細、詳細は、またどこかで!
素晴らしい作品やないか~い!
最後にひとこと
広能やら大友の名前が出てきてなんでワシの名前がでてこんの~、
組長はワシぞ~。
地元の和歌山がロケ地なので観に行きました。 ジャニーズWESTの人...
原作は少し読んだだけなのでちゃんとした関係性は分からず観た 撮りた...
ひとつの美しい作品
原作ファンとしてはがっかり
<ここがよかった>
・菅田将暉のコウちゃんは200点満点。
想像通りのコウちゃんだった。
漫画原作だと「イメージと違う」というギャップを感じることが多い中、ここまで期待を裏切らないのがめずらしい。さすが、実力派の俳優。
・カナちゃんも、原作のイメージにかなり近かった。特に、地味でもっさい中学時代から自信を付けて勝気な感じになる高校時代の演じ分けがすごい。
<ここが微妙だった>
・1カットが長く、フランス映画を意識した感じ。
・テンポがよいとは決して言えない。見てる途中でお尻痛くなったわ…。
・小松菜奈は見た目はいいけど演技が…。コウちゃんに対して、ただのヒステリーな女の子になってしまったのが残念。「なんでだめなの?!」「ねえ、どうして?!」っていうのがうるさい。もう少し深みのある複雑な感情を表現できれば、朝倉ジョージの世界観を体現できたかも。
・カメラマン役の元・毛皮のマリーズのボーカルもうーん…。雰囲気はあるんだけど、コレジャナイ感。
<まとめ>
近年の例に漏れず、この「溺れるナイフ」も実写化失敗パターン。それでも菅田将暉のコウちゃんを見てみたいって人にはおすすめかも。
うーん…
危うい青春映画
小松菜奈と菅田将暉は、若手役者の中でも抜群にスクリーンが似合う。
演技がどうこうじゃなく、存在自体に「スクリーンで見る価値がある」と思わせてくれる強さがある。
この映画はそんな2人の、歌舞伎で言うところの「仁」を活かし切った役柄で「今の小松菜奈と菅田将暉を最高の状態でパッケージした」というそれだけでも映画として充分に価値があると思う。
特に小松菜奈は「渇き。」で鮮烈に映画ファンの前に姿を現したためどうしてもクセの強い役のイメージが強く、そうでない役の時には「他の女優さんでも代替可能だな」と思ってしまうことが多かったが、今回は悩んだり恋したりする等身大の役柄ながら、絶対に小松菜奈でなければいけないという必然性があった。
それと、ナツメちゃんに恋する「田舎の学校で学年イチかっこいい、普通に就職して結婚していいパパになりそうな少年」といった風情の大友君がとてもよかった。
演じてた重岡大毅君、これからいろんな作品で活躍しそう。
「いい人だし、一緒にいてホッとするけど、この人と一緒にいたら私は「その程度の女」で終わってしまう」というナツメの気持ちが大友君のリアルさによってくっきりと浮かび上がっていたし、この2人のシーンではいつもその「次元の違い」が表れていて切なかった。
それにしても、ものすごくバランスの悪い映画だった。
「うわー見てられない、お子様映画かよ」と思ったシーンもあれば、「なんて繊細で美しいんだ、これは名作」と思ったシーンもたくさんある。
結局、これがいい映画なのかそうでないのかはよく分からないが、このバランスの悪さは、そのまま主人公2人の危うさと重なっているようにも思えた。
バランスのいい青春なんてない。
危うくて、痛くて、フラフラしてて、いきなり泣いたり、いきなりキレたり、いきなり綺麗になったり。
そんな青春の「全然きれいにまとまらない感」がそのまま焼き付けられたような2時間だった。
2人が惹かれ合う過程がよく分からないとか、ラストの展開どうよ?とか色々とひっかかる所もあるけど、このバランスの悪さ、危うさ故に、美しくまとまった映画よりもずっと、私の中に古傷のように残り続けるような気がする。
自然が美しい、生きているって美しい。
配分が悪い。菅田将暉はかっこいい。
独特なラブストーリー
挿入歌と役者は良かった
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